【売れてるのはコレ】トヨタ FJクルーザー&ジープラングラーJK 両車の魅力を徹底比較! | フレックス

【売れてるのはコレ】トヨタ FJクルーザー&ジープラングラーJK 両車の魅力を徹底比較!

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トヨタ FJクルーザー&ジープラングラーJK 両車の魅力を徹底比較!

FJクルーザーとラングラーJKは生まれた時からライバル関係

どちらも実用性と趣味性の高さのバランスがいい2台

FJクルーザーとジープラングラーはどちらもコアなファンを持つ極めて個性的な4WDです。FJクルーザーは2007年に北米仕様が誕生し、2010年12月に日本でも発売。見かけは2ドアオフロードスタイルのミドルサイズSUVですが、実は4ドア(観音式)で実用性もまずまずという二面性を備えています。ジープラングラーは長い歴史を持つコンパクトな2ドアスポーツオープンですが、2007年に登場した現行のラングラーJKからはボディサイズの拡大とともに4ドアロングの“アンリミテッド”が追加設定されました。コンパクトで機動性が良い遊べる4WDという単一仕様から脱皮し、ロングドライブやファミリーユースにも使えるSUVの素養も身につけたジープです。FJクルーザーとラングラーJK、それぞれスタイルは異なるもののスペックや4WDとしての実力、そしてユーティリティー面でも似た部分は多く、北米では好敵手として見事に市場をシェアしています。日本における新車販売台数はラングラーJKよりFJクルーザーの方が断然多いものの、中古車市場では意外に差はありません。FJクルーザーではわずかに左ハンドル車(逆輸入車)もあり、ラングラーJKではほぼ9割がアンリミテッドといった構成です。ここでは中古車選びのガイドとなるよう、FJクルーザーとジープラングラーJKを比べながらそれぞれの魅力を探ります。ジープラングラーではJKの先代となるラングラーTJが今も多くのファンに親しまれていますが、FJクルーザーとのスペック上の共通点が少なく、世代も大きく異なるためここではあえて取り上げません。FJクルーザー、ラングラーTJそれぞれの詳細については以下の関連記事を参考にしてください。

人気のFJクルーザー

FJクルーザーとジープラングラーJKのユーティリティー比較

ボディサイズ、重量、定員数などのスペックの違い

ボディサイズをFJクルーザーを基準に見ていくと、ラングラーJKは4ドアのアンリミテッドが70mm長く、2ドアは450mm短いことになります。車幅ではラングラーJKはFJクルーザーより15mm小さい数値です。乗車定員5名で荷室容量も同等となるFJクルーザーとラングラーJKアンリミテッドでは、ボリューム感にさほど違いはありません。ただ、ラングラーJKはフロントフェンダーがボンネットから一段下がった独立形状なので、フロントまわりはスッキリとスマートな印象です。小ぶりなオーバーフェンダーを持つFJクルーザーは幅広いボンネットが台形状に盛り上がっているので比較的腰高に見えます。どちらも前方の見切りの良さではほとんど差はないと言えます。しかしながら、FJクルーザーは後方視界が良くありません。あまり長くないボディで観音式4ドアとしたこともあり、リアドアのウインドーが小さく、その後ろのクォーターウインドーやリアウインドーもささやかで、リアに背負ったスペアタイヤの存在も把握できません。後方視界(特に足元)の確保はバックモニターに頼るべきでしょう。その点、ラングラーJKのリアボディはスクエアでウインドーの大きさもまずまず。生まれも育ちも基本オフロードのオープン車だけに、視界の広さではラングラーJKに大きなアドバンテージがあります。

車種 FJクルーザー ラングラーJK
アンリミテッド
ラングラーJK
全長 4,635mm 4,705mm 4,185mm
全幅 1,905mm 1,880mm 1,880mm
全高 1,840mm 1,845mm 1,845mm
ホイールベース 2,690mm 2,945mm 2,425mm
トレッド 1,605mm 1,570mm 1,570mm
最低地上高 230mm 220mm 225mm
最小回転半径 6.2m 7.1m 6.0m
乗車定員 5名 5名 4名
車両重量 1,940kg 2,020~2,040kg 1,860kg

次に全長とホイールベースの関係に注目してみましょう。一般的にホイールベースが長いほど乗り心地が良くなる傾向にありますが、長すぎるとオフロードでボディの下をぶつけやすくなります。また、全長に対するホイールベースの割合が大きいほど前後のオーバーハング(タイヤ中心からバンパー先端までの距離)が小さくなり、ステアリング操舵時の回頭性が鈍くなりますが、その反面オフロードではバンパーの下部をぶつけにくくなります。この点でFJクルーザーとラングラーJKはオフロードの本格派としてバランスの良い体格をしていると言えるでしょう。しかもFJクルーザーと2ドアのラングラーJKを比べると、ホイールベースの全長に占める割合は測ったかのように約58%とほぼ同じ。これはオフロード走破性が高まる黄金比なのかもしれません。体格だけで判断するとFJクルーザーよりも2ドアのラングラーJKの方が小さい分、小回りがきくなど機動性が高いと判断できます。しかし、ラングラーJKアンリミテッドでは全長:ホイールベース比が62.6%となり、体格としてはFJクルーザーより快適で使い勝手の良いSUVとしての色合いが濃くなっていることがわかります。最小回転半径はホイールベースが長い分、大きくなっているので、ラングラーJKアンリミテッドは狭い道路がやや不得手と言えそうです。

エンジン同等だが、重量差で走りに違いがある

FJクルーザーとラングラーJKのエンジンは、ほぼ同等の実力を持っています。排気量はFJクルーザーの方がラングラーJKより約1割(351cc)ほど大きいのですが、パワーやトルクの数値、それぞれの発生回転数はとてもよく似ています。燃費は同じJC08モードによる数値でFJクルーザーが8.0km/L、ラングラーJKがアンリミテッドで7.5km/L、2ドアで7.9km/Lと、車重の差を勘案するとこれもほぼ同等と言えるレベルです。厳密に比較すると、ほぼ同じ回転数で発生する最大トルクがラングラーJKより約1割大きいFJクルーザーの方が、中低速回転域を使って走るときにたくましさを感じるかもしれません。最高出力の違いはわずかで、発生回転数の差を考えるとFJクルーザーもラングラーJKも同等と言えそうです。また、パワーに対する車重の割合で見ると、2ドアのラングラーJKが最も元気よく走れる4WDだと判断できます。オフロードではボディの大きさよりも軽さが大きな強みになるのです。

車種 FJクルーザー ラングラーJK
(4ドアアンリミテッド・2ドア)
エンジン 1GR-FE型 G型
種類 V型6気筒DOHC V型6気筒DOHC
総排気量 3,955cc 3,604cc
使用燃料 レギュラーガソリン レギュラーガソリン
最高出力 276PS/5,600rpm 284PS/6,350rpm
最大トルク 38.8kgm/4,400rpm 35.4kgm/4,300rpm
燃料タンク容量 72L 85L(4ドア・アンリミテッド)/70L(2ドア)
FJクルーザーとジープラングラーJKの走破性を比較

足まわりは違うが絶対的な走破性能は互角

エンジンでは形式もスペックもほぼ同様と言えるFJクルーザーとラングラーJKですが、サスペンションの違いは明確です。ランドクルーザープラド(120・150)と同形式の足を持つFJクルーザーはフロントが独立懸架のダブルウィッシュボーン式で、リアはリジッドアクスルとコイルスプリングの組み合わせ。一方のラングラーJKはジープ伝統のリジッドアクスルを前後に備えたオフロード4WDの王道スタイルとなっています。スプリングは前後とも時代を反映したコイル式です。ランドクルーザーがジープラングラーと同じように前後ともリジッドアクスルとしていた時代(ランドクルーザー80まで)、このサスペンションこそが一番のオフロード走破性能を発揮する形式と言われていましたが、現代では必ずしもそう言い切れません。リジッドアクスルはスプリングが伸縮しても路面との距離が変わらないため、ダブルウィッシュボーン式等の独立懸架式より下まわりをぶつけにくいという利点があります。また、ぶつけてもアクスルが頑丈なハウジングに内蔵されているから壊れにくいという点もアドバンテージと見なされてきました。下まわりが路面にぶつかると進めなくなりますから、確かにこれらの点でラングラーJKはFJクルーザーに対するアドバンテージを持っていると言えるでしょう。ストロークを大きく取れる構造も大きな利点です。しかし、サスペンションの形式ばかりでオフロード走破性能が評価される時代は20世紀で終わりました。独立懸架式では前後バランス等を含めたセッティングの工夫、油圧や電子制御を用いたアシスト機能等によって、乗り心地や操縦安定性を確保しながら悪路走破性を高める技術が飛躍的に発達しています。また、駆動系では電子制御による様々な悪路走行アシスト機能が誕生・進化し、発達したサスペンション技術との組み合わせでひと昔前とは次元の違う走りが可能となっているのです。独立懸架式がオフロード走行に向かないサスペンションとは決して言えません。

車種 FJクルーザー ラングラーJK
(4ドアアンリミテッド・2ドア)
前サスペンション Wウィッシュボーン+コイルスプリング リジッドアクスル+コイルスプリング
後サスペンション リジッドアクスル+コイルスプリング リジッドアクスル+コイルスプリング
駆動方式 パートタイム4WD パートタイム4WD
トランスミッション 5速AT(5 Super ECT) 5速AT
タイヤサイズ 265/70R17・245/60R20 245/75R17・255/70R18(4ドアアンリミテッド)/ 255/70R18(2ドア)

FJクルーザーとラングラーJK の悪路走破性は互角

では、現実的なところでFJクルーザーとラングラーJKではどちらが悪路走破性能が高いのか、というとほぼ互角と言えるでしょう。サスペンション、エンジン、駆動系システムの実力差はほとんどないとの判断のもとでは、ボディサイズ、車重、ホイールベースやタイヤサイズなどの違いが優劣を決めるキーになります。そう考えていくと、様々な悪路を想定した場合、走破性能は2ドアのラングラーJKが最も高く、次いでFJクルーザー、最後がラングラーJKアンリミテッドという順序になります。したがって、FJクルーザーかラングラーJKかと強いて判断すれば互角です。ただし、3車の悪路走破性能の差はわずかなので、ドライバーの腕によってはもちろん、カスタム車の場合はその内容によって性能は大きく変わります。実のところ単純な判断はできません。悪路走破性能が高いか低いかとの考えで3車から一台を選ぶというのはナンセンスでしょう。

FLEXランドクルーザー取扱店でのFJクルーザー&ラングラーJK中古車について

中古車の選び方と価格相場

スペックは似ていて走りの性能に大きな差がないFJクルーザーとラングラーJK。選ぶとなれば極論、好みの問題となりますが、ボディサイズの差を基準に考えると判断しやすいのではないでしょうか。2ドアのラングラーJKは先代のラングラーTJからボディが拡大されてはいますが、やはりファンカーとしての素質は素晴らしいものです。定員4名でも2シーターとして割り切って、走りに遊びに使い倒せるところが大きな魅力と言えるでしょう。ラングラーJKアンリミテッドはジープのタフネスさや4WDとしての性能をしっかり持ちながらも正統派SUVとしての優れた使い勝手が高ポイント。5人がしっかり快適に乗れて荷物も乗車人数分を積み込めるため、ランドクルーザーであればランドクルーザープラド150クラスと同等のユーティリティー性があると判断できます。FJクルーザーは2車のラングラーJKの中間的な存在となります。走りの性能では2ドア仕様の良いところを持ち、SUVとしてのユーティリティー性では4ドアのアンリミテッドに近いコンディションです。後方視界が少々狭いことに不満を覚えるかもしれませんが、ランドクルーザー40をモチーフにしたボディデザインや見かけ2ドアの観音式4ドアというスタイルは、誰もが魅力的に感じるポイントでしょう。

カスタム車かノーマル車かノーマル車でカスタムか

中古車としてFJクルーザーもジープラングラーも取り扱っているFLEXでは、どちらも常時60~80台ほどがストックされています。オプション等を含まない新車価格はそれぞれ現行モデルでFJクルーザーが324~334万円、ラングラーJKでは2ドアが396万円、4ドアのアンリミテッドが396~428万円です。これに対し実勢の中古車相場では、FJクルーザーが210~370万円、ラングラーJKアンリミテッドが210~360万円。2ドアのラングラーJKは台数がとても少なく状態によって価格に幅がありますが、市場にある初期のモデルでは200~230万円ぐらいが平均値となっています。これらの中で、タイヤ&ホイールを含めカスタムされたモデルの割合はどちらも3割ほど。カスタムの度合いはラングラーJKの方がサスペンションのアレンジなどで多めですが、ノーマル仕様車はどちらにも目立ちます。こうしたストックで幅広い購買層に対応しているため、購入予定者はカスタム車かノーマル車かを決めてかかるのではなく、全体を眺めた上でカスタム車にするか、ノーマルを買ってカスタムするか、あるいはノーマルのままで良いかを決めればよいでしょう。幸いにして、FJクルーザーとラングラーJKはともに現行モデルであるためカスタムパーツは豊富です。FJクルーザーもラングラーJKも長く付き合える4WDですから、最初はノーマルで乗り、しばらくしてかららカスタムにチャレンジという計画を立てるのも楽しそうですね。

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執筆者

武内 祐徳(たけうち ひろのり)
モトクロス/エンデューロなどダート系2輪レース参戦を趣味としており、マシンを運ぶためのトランスポーターとしてハイエースを所有。学生時代に建築を学んできた知識を活かし、自らハイエースの内装カスタムなども手掛ける。ハイエースやランクルの素晴らしさを多くの人に知ってほしいと自動車ウェブメディアの編集者へ転身。得意な車種はハイエース/ランドクルーザー/ロードスター/ジムニーなど。

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