
2026年7月、岡崎の特設コースにて公式テストと参戦発表を行った「FLEX x SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」チームが、群馬県嬬恋村と北軽井沢を中心としたエリアで開催されたXCRスプリントカップRd.4「ASAMA ATTACK 2026」1に挑みました。テストではいい走りを見せていた川畑選手とトライトン、果たしてラリーの結果はどうだったのでしょうか?
北軽井沢を舞台に開催されたASAMA ATTACK
浅間山の麓、群馬県嬬恋村、北軽井沢を中心に、林道やフルダートのサーキット「浅間サーキット」をSSして設定したラリー、ASAMA ATTACK 2026が2026年7月31日〜8月2日に開催されました。FLEX x SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESチームは、ドライバーに川畑真人選手、コ・ドライバーに中田昌美選手、そしてFLEX 翔 TOYOTIRES トライトンという体制で、浅間山の大地に挑みます。
XCRスプリントカップ XC-2クラスのライバルは、番場彬選手のCUSCO YH ジオランダーハイラックスや、タイから参戦しているMana選手のFAST FORWARD ハイラックス、そして同じトーヨータイヤを履く竹岡圭選手のトライトンや能戸知徳選手のLEXUS GX550hといった面々。さらに今回もう一台CUSCOからは全日本ラリードライバーの柳澤宏至選手。地元で実績十分ということもあり、かなりの強敵が参戦してきました。
XC-2クラスは台数こそ10台に満たないものの、トライトンやハイラックスといった大型のピックアップトラックやSUVが林道コース幅いっぱいに駆け抜けていく様は迫力は満点。浅間山周辺の土壌と、タイヤや足回りのセッティングがマッチするかがポイントとなります。
好調な滑り出しを見せたFLEX 翔 TOYOTIRES トライトン
SS1:Asama1(1.78km)
ASAMA ATTACKのファーストステージSS1はオールダートの浅間サーキットに設定された1.78kmのコースです。この浅間サーキットは日本初のオートバイレース「浅間火山レース」の舞台となった伝説の地。現在もダートレースなどで使用されていますが、我々FLEXチームも2025年にトライトンとラリープラドの2台でシェイクダウンを行ったことがあります。
コースはやや湿り気があるもののそれほどマッディではない状態で、オープンカントリーR/Tとの相性も良さそうです。新たに装着したサスペンションがどう効果を発揮するかなど、いろいろと探りながらの走行で、柳澤、番場、Manaに続くクラス4位。柳澤選手との差は4.3秒とまったく問題ない位置に付けています。
SS2:Kurumazaka1(6.88km)
セカンドステージとなるSS2は幅の狭い林道を抜けていく6.88kmのコース。コース全体でコーナーが続き、ラリー北海道のような長いストレートはほぼないのでギアも3速まで。絶対的なトップスピード自体は必要ないものの、速度を極力落とさずに高いアベレージをキープしつづけることが求められます。
そんなSS2で、我らが川畑選手はなんとステージトップをマーク! 2位のMana選手に7.1秒もの差をつけるという、まさに快走ともいうべきパフォーマンスを見せてくれました。SS2終了時点でクラスのランキングは4位から一気にトップへ。2番手の柳澤選手との差は4.4秒、3番手のMana選手は5.5秒、4番手の番場選手は13.4秒と、まだまだ気が抜けない状況です。
ステージトップタイムからトラブルストップという悪夢のような展開
実はSS2の後半でマシンにはすでに異変が生じていました。Kurumazaka1は登りの続く林道でスピードレンジ自体はそれほど高速ではなく、路面が大きく荒れているという状況ではありませんでした。しかしステージの終盤でフロントから異音が生じていたのを車載カメラが捉えていました。
SS2は確かに攻めてはいたものの、穴に落ちたようなこともなく、登り中心ともなればフロントサスペンションの負荷はそれほど大きいとも思えません。しかしステージを走り終えてみると、マシンのフロントがノーズダイブした状態のままで、トライトンはつんのめった姿勢のままになってしまいました。
フロントサスペンションに異常が発生したのは明白ですが、サービスに戻れるのは次のSS3の後。川畑選手と中田選手は相談の上、SS3を走ることを決定します。
SS3:ASAMA2(1.78km)
フロントが下がった状態で望んだSS3 ASAMA2。SS1でも走った浅間サーキットのコースをもう一度走る設定です。すでに一回レーシングスピードで走っているので、川畑選手も中田選手もコースの理解度はより上がっているはず。フロントからの異音は続いていますが、SS3を走り切れればサービスで応急処置も受けられます。
前半は大きな弧を描くように林道を抜けていくスピードの乗るコース設定です。ノーズダイブした状態のままでスピードは決して高くはありませんでしたが、トライトンはなんとか林間のダートをクリアして行きます。
そして後半、インフィールドに入るところで突如としてステアリングが効かなくなるトラブルが発生! コーナーを曲がりきることができずに、コースサイドの立木に接触してなんとか止まることができました。脱出を試みますが駆動力自体が失われていて動くことができず、結局オフィシャルの手でレスキューされることになってしまいました。
深刻なサスペンショントラブル
メカニックが浅間サーキットに出向いて現状を確認したところ、左右のサスペンションが大きく損傷し、タイロッドやドライブシャフトにも影響が出ているという診断。ステアリングが切れないため自走はできず、積載車で引き上げられてサービスパークまで戻ってきました。
夕方、LEG1すべての競技が終わり、パルクフェルメが解除されて、メカニックたちはトライトンの状態を把握することができました。トライトンは、ダンパー、スプリング、タイロッド、ドライブシャフトなど、広い範囲にダメージが及んでおり、現場での復旧は難しいと診断。LEG2の朝、残念ながらリタイヤの届け出を行いました。
ASAMA ATTACKを振り返って
哀川翔総監督
「しょうがないですね、万全じゃないと、レースやってもね。悔しいけど、安全も考えないとね。でもね、観客席のところでステアリングが効かなくなってたら、横転してたかも。まだ運があるな、守られているなと。北海道に向けて調整してもらって、ショックも変更してテストしてもらって、頑張って1位を取って欲しいな!」
川畑真人選手
「短いSSの時間でしたけど、中田選手と会話しながら楽しいレースができました。北海道に行って、それがいい結果に繋がるように、自分も集中して、きっちりと最後まで走り切りたいと思います」
中田昌美選手
「気持ちはもう北海道に向けて準備に入ってます。私の地元なので、データもいろいろ集めて、川畑さんが速く走るためにサポートできるように頑張ります」
ラリー北海道での勝利に期待!
今回のASAMA ATTACKは残念ながらリタイアという結果となりましたが、哀川翔総監督、川畑選手、中田選手、そしてチームは次のラリー北海道に向けてすでに動き出しています。
FLEX 翔 TOYOTIRES トライトン号もラリー北海道に向けて改修作業に入ります。ショックアブソーバーをキングショック製に、スプリングをHALスプリング製のハイレートなタイプにそれぞれ変更し、セッティングをさらに煮詰める予定です。
北海道の地で、川畑選手の快走を期待したいと思います。FLEX x SHOW AIKAWA Racing with TOYOTIRESチーム一同、全力でラリー北海道に挑みますので、皆様からの熱い応援をお願いいたします!
