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ご注意ください! 工具のバッテリーやモバイルバッテリーから発火する事故が発生! 炎天下の駐車で避けるべき点と対策は?

ご注意ください! 工具のバッテリーやモバイルバッテリーから発火する事故が発生! 炎天下の駐車で避けるべき点と対策は?

異常気象で高温が続き、いろいろな問題が出ています。そんな中でも特に危険なのがバッテリー発火による火災です。実際にハイエースオーナーのお客様が被害に遭われてしまいました。この記事では注意喚起も含めて、リチウムイオンバッテリーなどによる火災を防ぐための方法や対策を解説します。

異常に暑い今年の夏

年々気温が上がっていますが、今年は大台を突破して、とうとう40℃を超える地域が出てきてしまいました。午前中からすでに暑く、日中は屋外での活動が危険なところも少なくありません。そして陽が落ちてからも気温がなかなか下がらず、夜も蒸し暑いという、1日を通じて気温が下がらないサイクルが続いています。沖縄よりも北海道のほうが気温が高い日もあり、まさに異常気象という状況です。

車内に置いたバッテリーの発火事案

工具のバッテリーから発火したハイエースの火災。内装(ルーフ)の焦げ跡

そんな猛烈な暑さの中、普段では起こらないようなことがいろいろと発生しています。なかでも大問題なのがバッテリー火災です。モバイルバッテリーが発火して火災になる事例が多数報告されており、いくつかの商品はリコールで回収対象となっています。

モバイルバッテリーの多くは電解質にリチウムイオンを利用しており、大容量の電気を貯めることができます。しかし衝撃に弱く、内部が破損すると短絡が起こり発熱、さらに暴走が進むと最終的には発火してしまいます。

工具のバッテリーから発火したハイエースの火災。内装(ルーフ)の焦げ跡

実際に弊社のお客様も、車内にあったバッテリーから発火し、サイドパネルやルーフライニングなどの内装を焦がしてしまうという事故がありました。この衝撃的な写真は内装パネルの修理のためにご来店いただいた際に店舗で撮影したものです。火元となったのは工具用バッテリーで純正ではなく互換品、車両は炎天下で駐車はしていたものの、スライドドアやリアゲートは開放していた状態だったそうです。

今回のケースでは車内の温度上昇もバッテリー火災の原因になったことは疑いなく、車から離れていたら全焼していた可能性があったので、ボヤで済んだのは不幸中の幸いと言えるでしょう。

純正バッテリーではなかったからか?

ECサイト内での互換バッテリーの検索結果

今回のバッテリー火災の場合は、火元が工具のバッテリーで、純正ではなく互換品として販売されていたものでした。純正相当、または純正以上の性能を謳いながら、純正よりも安価に販売されているバッテリーが数多く出回っていますが、なかにはPSAマーク1が付いていないものもあるようです。

このPSAマークは、日本の特定電気用品安全法に基づいて添付されるもので、特にひし形のPSAマークは指定された第三者検査機関(登録認証機関)による適合性検査が必要になります。

PSEマーク

残念ながら現在市場に出回っているのは、検査に合格してPSAマークを取得した商品だけではないということに注意すべきです。つい、「おっ! これ安いじゃん! しかも純正よりも容量大きいし」と購入してしまうと、ハズレを引いてしまうかもしれません。

こちらの事故2は工具のバッテリーではなく電動アシスト付き自転車の互換バッテリーですが、建物が全焼してしまった例もあるようです。

バッテリーの発火事故を防ぐには?

バッテリーによる火災を防ぐには、次のことに注意することをオススメします。これは車両はもちろん、自宅や外出先でも同様です。

①バッテリーに衝撃を与えない。むやみに分解しない

②整理整頓された場所でバッテリーを充電する

③製造事業者が指定する充電器やバッテリーを使用する

④膨張していたり充電できないバッテリーは使わない。また、バッテリーの減りが早くなった、充電中に熱くなるなど異常がある場合も使わない

⑤熱のこもりやすい場所での保管や放置、使用は控える

⑥万が一の被害に備え、不燃性のケースなどに収納する

車内の温度上昇を抑える対策やパーツは?

ハイエースの車内で工具のバッテリーやモバイルバッテリーによる火災の発生確率を下げるには、とにかく車内の温度を上げないようにする対策が効果的です。ここでは実用的で効果的なパーツや施工をご紹介します。

UIビークル 遮光パッド

UIビークル 遮光パッド フロント3面

ダッシュボード上に展開する汎用のサンバイザーを使ったことがある方も多いと思いますが、隙間が空いたり、上手く設置できないという場合がよくあります。そんなときは、ハイエース用として専用設計されたUIビークルの遮光パッドがオススメです。

ガラス面に吸盤で張り付くため、窓をしっかりと覆いながら固定できます。フロントガラスだけでなく、運転席・助手席の窓も覆うことができるので、フロントまわりを遮光することが可能です。取り外しも簡単で、折り畳むことができるので場所も取りません。

ここで紹介しているフロント3面の他、リア5面やリア7面のタイプもラインアップしているので、お乗りのハイエースに合わせてお選びください。

フェリソニ 防音・断熱施工

フェリソニ 防音断熱材

ハイエースは商用車ベースなので、内装が簡素なパネルになっており、内部の吸音材も必要最低限になっています。車外の騒音が車内に響きやすい原因と言えますが、同時に外気温の影響を受けやすいことにもつながっています。

そこでオススメしたいのが、フェリソニの防音・断熱施工です。ボディパネルと内装パネルの間に防音・断熱素材を入れることで、車外から音と熱を車内に伝えにくくすることができます。ハイエースは雨音が響くとよく言われますが、フェリソニを施工した天井はとても静かです。同時に車内の温度上昇も防いでくれます。また、オーディオの音響アップの効果もあるので、一石三鳥のオトクなアイテムです。

FLEXオリジナル カーテン

FLEXオリジナル リア5面カーテン

窓が多いハイエースは、どうしても車外からの視線が気になりますね。車中泊や車内でリラックスしたいときには、プライバシーの保護という意味でも、しっかり視線をカットしたいものです。そして窓ガラスは視線だけでなく熱も伝わってきます。ガラスの熱伝導率は高く、晴天の状態で駐車した車内の温度はあっという間に上がってしまいます。視線を遮るだけならウインドウフィルムもいいですが、開放感はどうしても落ちてしまいますね。

そんなときはFLEXオリジナル カーテンがオススメです。モデル別で設計しており、アルミ製レールでピッタリと窓に沿って広げることができます。プリーツタイプなので展開したときには美しく、畳んだときも収まりがいいのが特徴です。

FIAMMAターボキット

FIAMMAターボキット

車内の換気を強制的に行いたいという方にピッタリなのが、このFIAMMA(フィアマ)ターボキットです。いわゆる電動式のファンで、スライドドアの小窓に引っ掛けるだけで車内の空気を効率よく排出してくれます。車外の気温が高い炎天下などではあまり効果はありませんが、空気の入れ替えを行うだけでも過剰な温度上昇を防いでくれます。

FLEXオリジナル アミエース

FLEXオリジナル アミエース

FIAMMAターボキットと同時に装着したいのが、FLEXオリジナル アミエースです。スライドドアの小窓に取り付ける網戸で、虫や落ち葉などの侵入を防ぐことができます。走行中も装着したままでいいので、もう1〜2箇所窓を開けておけば、車内の換気が可能です。もちろんFIAMMAターボキットと組み合わせれば効果は抜群です。

車内の温度を上げない対策を

ここまで、リチウムイオンバッテリーなどによる車両火災の危険性と防止策や対策パーツなどについて解説してきました。大切なハイエースが仕事道具である工具のバッテリーが原因で燃えてしまっては大変です。そうなる前に車側でできる対策をしておきましょう。もちろんバッテリー自体のチェックもお忘れなく! ハイエースの熱対策はハイエースパーツ専門店のハイエースベースにご相談ください。

出典

  1. 電気用品安全法【経済産業省】
  2. 独立行政法人 製品評価技術基盤機構
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熊﨑圭輔
執筆者 熊﨑圭輔

元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

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