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2020.10.14

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【Vol.30】ついになったぞ!リバーガイド!!

2020.10.14

連載:Renoca Adventure

自問自答の繰り返し

イーストウインドのトレーニング生の条件のひとつに、「カッパクラブのラフティングガイドになること」という項目があります。
今年3月から水上町にやってきて、カッパクラブでラフティングガイドを目指した僕ですが、新型コロナウイルスの影響もあり、自分が想像していたとおりに物事が進まず、正直辛いトレーニング期間になりました。
水上町にやって来てすぐに新型コロナウイルスが猛威を振るい、ラフティングのトレーニングすらできない日々が続いたからです。
さらに後もカッパクラブは営業再開ができず、僕は近隣のお米農家の手伝いをしながら生計を立てる日々でした。
水上に何をしにきたのかわからなくなり、不安になった時もありました。

川にも入れず、経験値が詰めない日々

カッパクラブでは、ガイドになる前のトレーニング期間として、3か月の保証期間が与えられます。その間は、最低限度のお給料を頂くことができるのですが、その3か月以内でガイドになることができなければ、その後は無給になってしまいます。
例年だと4月から始まるトレーニング期間ですが、今年は新型コロナウイルスの影響で6月から始まりました。
カッパクラブの営業も再開されましたが、客足が例年通りに戻る事は難しく、来客の少ない日々が続きました。
トレーニング生の僕にとってお客様が少ないということは、川に入る機会も必然的に減ります。当然、例年通りの経験値を積むことは難しくなります。
「この経験の浅さで3か月以内にガイドになれるのか?」「やる気はあるのに川には出られない」といった感情が僕の中で渦巻き、逃げ出したくなる日もありました。

恐怖のショットガン

恐怖のショットガン

カッパクラブのラフティングガイドになるためには、社内独自の試験に合格する必要があります。
その試験の名前は、通称「ショットガン」。
このショットガンに受かると、晴れてカッパクラブのラフティングガイドになることができるのです。
ショットガンがどんな試験かというと、実際にお客様をラフティングボートに乗せて、自分の横に試験官役の先輩ガイドが同乗します。そしてその日のツアーのパフォーマンスを試験官ガイドがチェックし、合否を決めるというものです。
カッパクラブのショットガンは、利根川のラフティング会社の中でも特に厳しいと噂の恐怖の試験なのです。
去年ガイドになった先輩の中には、8回もショットガンに挑み、9回目でようやく合格した努力家もいます。とにかく妥協のないこのショットガンを通過できないと、ガイドになれないのです。

負のスパイラルに飲み込まれて

3回目まで順調に(?)ショットガンに落ちてしまった僕。
このあたりから「もうガイドになれないんじゃないかな」という不安感が募り始めました。
課題はとにかくお客様の安全管理。ボート上でどんな動きをするかわからないお客様を管理するのは、ガイドとして最重要事項なのです。
川を下る練習は朝練などで補填してきましたが、実際にお客様と触れる機会が少なかった僕にとって、この安全管理は「どうしたらうまくいくのか?」と疑問符ばかりでした。
「川はうまく下れるのに、なんでショットガンに落ちてしまうんだ!」という焦りがどんどん募り、余計にお客様の安全管理に目が向かないという負の循環に陥ってしまいました。

楽しむチカラ

「なぜガイドになれないのか?」そんなことばかり考えながら月日は過ぎ、ついにトレーニング期間の3か月目となる、最終週を迎えてしまいます。
この週でガイドになれなければ、収入的に厳しい日がやってきてしまう……。僕の精神衛生状況は、どん底でした。
しかしそんな時に最後の最後で気付いたことは、「楽しむチカラ」。
ラフティングのガイド業は、本来楽しい仕事です。お客様と一緒にボートに乗ったら、誰よりも全力で自分が一番に楽しまなければいけないということに気づきました。

楽しむチカラ

アドベンチャーレーサーとしてスタート!

結局6回目のショットガンテスト……8月30日。
ここで落ちたらもうガイドになれる見込みはないかもしれない。
不安で押しつぶされそうになりますが、「楽しんでやるだけだ!」と自分に言い聞かせてショットガンに挑みました。
川をうまく下る技術も、安全管理の知識も忘れることはありませんが、何よりも「お客様と最高の時間を過ごすぞ!」と心に決め、「自分が一番楽しんでやるんだ!」という意識に集中してツアーに出ました。
お客様が笑顔なら、自分も楽しい。お客様を楽しませるための配慮を忘れない。そうすることで自然とお客様の安全管理にも気が配れるようになりました。
そして無事にショットガンの合格をもらうことができたのです。
トレーニング期間の途中は、「アドベンチャーレースをしに来たのに、なぜラフティングガイドになることでこんなに悩まなければいけないのだ」と不貞腐れた時期もありました。
しかし結果として、ラフティングガイドになるという目的を達成することで、どんな状況の中でも前に進む力を身に付けることができたと思います。結局、どんな状況に陥っても、その状況を「楽しむ」ことが前進するチカラになるのです。
この経験は必ずアドベンチャーレースにも生きるはずです。

小濱 廉太郎さん

著者:小濱 廉太郎RENTARO KOHAMA

通称ロータス。令和2年度よりトレーニング生となる。 プロボクサーを目指し16歳でボクシングジムに入門。その後、早稲田大学入学しワンダーフォーゲル部に所属。 卒業後、マスコミ業界に就職するが、アドベンチャーレースに対する想いが捨てきれず、イーストウインドの門をたたく。 日々の鍛錬とアドベンチャーレースを通じて更なる自己成長に挑む。 現在、カッパクラブにてリバー技術を習得中。