Renoca by FLEXRenoca by FLEX

2019.12.30

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実際にリノカをつくってみる。【前編】

2019.12.30

Essay

リノカって、実際どんな感じでつくるのだろうか

このあいだ、横断歩道の信号待ち中、コーストラインのことをぼんやり考えてたら、目の前にコーストラインのナローが現れてびっくり。 なんだか街中でリノカを見る機会が多くなってきたような……。このあいだなんて、連続で二台のフェニックスに遭遇しました。最初はマスタードイエローのツートン、次はグレーのツートン。
とはいえまだまだ、「リノカって、実際どんな感じでつくるの?」「どういうところを気にした方がいいの?」みたいな話を伺ったりもするので、ほいじゃリノカジャーナル編集部でも、自分たちだけの一台をつくってみっか! ということで、つくってみることに。参考になれば幸いです。

つくるリノカは「106」だ!

つくることにしたのは「106」。ひゃくろく、とか、いちまるろく、って呼んでいます。つくってお店に置くと本当にすぐ売れてしまう人気モデル。106って、これだけ名前が数字で唐突な感じも否めないですが、このモデルの開発会議で自然とそう呼びはじめていたんですよね。ランクル100の60顔だから、なんとなく、ひゃくろくって。こうやって、自然発生した名前ってそれはそれで良いなあと思い、そのまま使い続けています。 で、今回はこのモデル106をつくってみます。

つくるリノカは「106」だ!

とにかく詳しいお店の人と話しながらベース車を決めてみた

とにかく詳しいお店の人と話しながらベース車を決めてみた

まずはベース車選定。販売担当者に、希望の「年式」、「走行距離」、「グレード」を伝えます。装備も年式やグレードによってかなり変わってくるので、そのへんのことを詳しく教えてもらいながら。あとできたら、シートはカバーとか張り替えとかなしでも使えるような綺麗な状態のがいいということも伝えました。 既にその要望にあったベース車が既にお店にあれば、それでも良いのですが、なければ、見合った車がオークションに出てくるのをチェックしてもらいます。僕はけっこうわがままなことを言ったので、少し時間がかかりました。 で、そのあいだに、細かい仕様を決めておきます。

ボディカラーはプロと相談して決めよう

いちばん気にしたのは、ボディカラー。
僕は、同じリノカのワンダーというモデルを開発したときにオリジナルで調合した色、通称「ワンダー・ブラック」という色にしました。 で、前もって説明しておきたいのですが、車の塗装の色味って、すごく難しいんです。 ウェブサイトでもシミュレーションページでボディカラーをあれこれ変えて見られますが、あくまでこれは参考例。パッと見の印象を見るにはとても便利ですが、これはあくまでRGBの世界なので、ペンキとはまた違う世界なんです。 そのため、実際の塗料でつくったカラーサンプルを店舗に置いたりもしています。でも、これもこれだってあくまでサンプル。大きな車体に塗ったら、また印象が違ったりします。

そもそも人間の目って、同じりんごの色を見ていても、みんなが同じように見ているわけじゃないんですよね。少しずつずれて感知されている。だから色についての、コミュニケーションは、担当者と密に取る必要があります。 しかも、今回の色のようなオリジナル色だと、なかなか難しいものがありますよね。既存の車体色だと、まだわかりやすいのですが。 で、このワンダー・ブラック、MINIのホットチョコレートという色をベースに黒を配合して、ちょっとずつ加減を見てつくった色なんです。 たまたま、この色は当時つくったときのサンプルがあったので、それを職人さんに渡して作業してもらいました。
というわけで、カラーサンプルを携え、ベース車を工場に持って行きましたよ。 さあこっからどうなるのかな!

ボディカラーはプロと相談して決めよう