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2022.3.23

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【Vol.66】コミュニケーションってなに?

2022.3.23

連載:Renoca Adventure

トレーニング中に考えること

長時間トレーニングをしていると悶々と考え事をすることが多くなります。テーマはその時々ですが、最近は“チームの心理的安全性”についてが多いです。過去に出たレースの中で、チームの雰囲気がいい時と最悪な時をどちらも経験したことで、以前よりも考える材料が増えました。その状態の僕の脳内に“心理的安全性”という言葉がバチッっと当てはまったのです。諸事は省きますが、アメリカ人女性の教授が提唱した社会学的な言葉で、すでに多くの企業で取り入れられている概念だそうです。

組織内の心理的安全性

組織内の心理的安全性

僕の解釈では、心理的安全性が保たれている状態とは、“自分の話を絶対に聞いてもらえる“雰囲気がその組織内で人工的に作られている状態を指していると考えています。
コミュニケーションの重要性は言うまでもありませんが、特に対話(会話、電話、ZOOM、メール、LINE等)において、キャッチボールだよと教わった方はとても多いと思います。僕はこれまでの人生の中で話し手側(野球で言うピッチャー側)の方ばかり意識していて、聞き手側(キャッチャー側)が同じように大切であることに本質的に気付かずにいました。上手く説明することだけに意識を向けていた訳です。相手の話をしっかり聞くには訓練が必要で、誰もが無意識に聞いているフリをしてしまったり、かなり具体的な想像が出来なかったりします。更には自分の価値観で判断し、それベースで答えてしまうのです。
これをされてしまうと、「意見を言っても誘導されたり、批判されたりしてしまうので言わない。」という選択肢が生まれてしまいます。ディスコミュニケーションの始まりです。

心と体は表裏一体

心理的安全性は場の雰囲気にも直結するので、「いかに発言しやすい雰囲気を作るか」と言い換えることができます。この雰囲気は自然には作り得ないので、意識的に作り出さなければなりません。これが非常に難しい!一見すると遠回りしているように感じて判断を急いでしまうからです。結果、心理的安全性は保たれずに潤沢な対話が生まれず、組織のパフォーマンスが低下していきます。
これがレースの結果や企業の利益につながっているのではないかというのが、僕の一人考察です。では具体的にどうすればよいのか?それを今後のトレーニングの中で悶々と問うていきたいと思います。真のチームを目指して。

米元 瑛さん

著者:米元 瑛YONEMOTO AKIRA

通称ヨネ。幼少期から登山を始め、大学時代は探検部でラフティングに没頭。子どもの頃に観たアドベンチャーレースに憧れ、イーストウインドのトレーニング生となる。明るい性格と若い力でチームを盛り上げる。現在はカッパクラブでリバー技術を学びながら、世界レースの舞台でナンバーワンになるための修練に日々励む。