【車好き必見】消防車仕様のトヨタ ランドクルーザーを知っていますか? | フレックス

【車好き必見】消防車仕様のトヨタ ランドクルーザーを知っていますか?

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消防車仕様のランドクルーザーを知っていますか?

ランクル千葉北店でランドクルーザーの消防車を2台保管しています

先日、ランクル千葉北店を訪問して在庫車両を見ていた際にランドクルーザー75とランドクルーザー60の消防ポンプ車があるのを発見しました。そのまま販売できる車両ではないのでお店の片隅に置いてあるのですが、どういう経緯で店頭にやってきたのかに興味があり、ランドクルーザーの消防車について調べてみることにしました。

まずはランドクルーザーの消防車の歴史について。ランドクルーザーの消防車は消防ポンプ自動車とも呼ばれるようですね。ランドクルーザーが消防車に採用されはじめたのはランドクルーザーの名を冠する以前のトヨタジープBJ型までさかのぼります。トヨタジープBJや初期のランドクルーザーは一般向けではなく、官公庁や事業用車として販売されていたので驚くことではありません。ポンプなど特殊な装備を積載するため、初期のランドクルーザー(20系、40系、55など)では消防車専用シャシーが用意されていました。

ハシゴ車のような大型の消防車ではなく、ランドクルーザーの消防車が求められたのは狭い路地にも入って行くことができるから。現代でもそういったニーズはあり、全国の消防署や消防団の一部にはランドクルーザーの消防車が今も配備されています。2014年にトヨタがランドクルーザー70を再販しましたが、この再販の理由の1つにランドクルーザーの消防車の更新の時期が来ており、そのニーズにトヨタが応えたという噂もあります。

人気のランドクルーザー

消防署と消防団、所属によって車のエンブレムが違います

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鋭い方はランドクルーザー60とランドクルーザー75の消防車でフロントのエンブレムが違うことに気づいたかもしれませんね。実は消防署と消防団、どちらの消防車なのかによってエンブレムが違うんです。消防署は雪の結晶をモチーフにしたエンブレム、消防団は桜のエンブレムとなっています。消防署の雪の結晶のマークは水や団結をイメージしてデザインされました。消防団のマークに桜が採用されているのは、桜は日本の象徴であり、桜の花のように潔い精神であれ、という願いがこめられているようです。なお、消防団の桜のマークの中心部にはYに見える模様が入っていますが、これは江戸時代の火消しが使用した纏(まとい)を上から見た形、または火消しが火のついた建物を破壊するのに用いた刺股(さすまた)の形状を図案化したと言われています。

ランドクルーザーの消防車をカスタムベース車両に使用する

オートサロンに出展したランドクルーザー75ポンプ車 FJ75改

ランドクルーザー75ポンプ車をベースにしたリムジン仕様カスタム

「一般ユーザーがランドクルーザーの消防車を手に入れてどう乗ればいいの?」と思う方は多いでしょう。そんな方に向け、フレックスが東京オートサロン2016に出展したのがランドクルーザー75ポンプ車をリムジン仕様にカスタムした「FLEX CUSTOM LANDCRUSER75L」です。ランドクルーザー75シャーシを使用し、78プラドのボディを延長架装して製作しました。大型フリップダウンモニターや標準装備されていないエアコン、パワーステアリングも装備し、現代に通用するクルマとしてカスタマイズを施しました。今、ランクル千葉北店でストックしているランドクルーザー75ポンプ車は何に使用するのかはハッキリと決まっていません。もし、ランドクルーザー75ポンプ車をベースにこのようなカスタム車両を製作したい方がいらっしゃればランクル千葉北店までお気軽にご連絡ください。

ランドクルーザーの消防車はどこで手に入るの?

ヤフー官公庁オークション

官公庁オークションなどで販売されています

今回、ランクル千葉北店で見つけたのはランドクルーザー75とランドクルーザー60で、どちらも消防署や消防団の現場からは姿を消しつつあります。ヤフーの官公庁オークションなどで、そういったランドクルーザーの消防車の姿を見かけることがありますね。ランドクルーザーの消防車はポンプなどを外して一般向けの仕様に戻し販売されたり、部品取り車として使用されたりします。できる限り消防車の仕様を残して乗る、マニアな方もいるようです。赤色灯やサイレンを使えないようにし、消防署や消防団の名称を消せば公道で乗ることができます(その他、細かな条件もありますが割愛します)。

消防車にはポンプなど特殊な装備が搭載されています

消防車や救急車は新車では非常に高額!

ただ、ランクル千葉北店の店長に話を聞くと、そのまま海外に輸出されることも多いんだとか。消防車のベースとなる車両はトヨタなどのメーカーから出荷されますが、モリタなどの専門メーカーの手で架装され、納品されます。その架装費用はかなりのモノとなるため(ハシゴ車でなくても総額で1000~4000万円ほど)、廃車となった消防車(や救急車)を官公庁オークションで購入し修理の上で海外へ輸出、現地で使用する方が遥かに安くつくんだとか。実際、ヤフーの官公庁オークションを見ると、廃車となった消防車(ハシゴ車も出品されています!)は20~30万円以下の価格で入札がスタートしています。こういった理由からアジア各国で日本では使われなくなった消防車のような特殊車両が活躍しているようですね。また、寄付という形で海外に送られる消防車や救急車も少なくありません。

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ランドクルーザー75ベースの消防車はまだまだ綺麗です

定期的にメンテされ、屋内保管の消防車はコンディションがいい

消防車や救急車などの特殊車両のコンディションってどうなんだろう? そう思い確認してみると「コンディションは上々」だそうです。こういった車両は出動時に万全の状態で働く必要があり、メンテナンスが欠かされることはありません。また、決まったエリア内での出動なので、年式の割に走行距離が非常に少なく、各部が酷使され過ぎていることはまずありません。また、消防署や消防団の倉庫など、屋内で保管されるため外装のコンディションも良好な車両がほとんどです。ただし、一般向け車両と違う注意点は、非常に重い装備を常に積載しているため、足回りは一般車と比べて硬く設定されています。そのため、ポンプなどの装備を外して公道を走る際には足回りの調整が必須です。

救急車にはハイエースベース車両がある

消防博物館に展示されている救急車

ちなみにフレックスでランドクルーザー以外にも豊富に取り扱っているハイエースは救急車のベース車両として活躍しています。トヨタ・ハイメディックという名前で販売されていますが、ベースとなっているのはハイエースです。ちなみに、トヨタ・ハイメディックは車両価格だけで1000万円以上、内部に設置される医療機器も含めると…フェラーリ並みの高級車と言えますね。国内で役目を果たした救急車も消防車と同様に海外で活躍する例があります。

歴代の消防車が見たい人は消防博物館がオススメ

ランドクルーザーともハイエースとも関係はありませんが、東京都新宿区四谷に消防博物館という施設があり、ここにはベンツやいすゞ製の古い消防車や100年以上前の蒸気が動力のポンプ車が展示されています。消防用の塗装やポンプなどが搭載されていなければ、ヴィンテージカーと見間違うような古い消防車も見ることができますよ。入場無料で家族連れでも楽しめる展示内容ですから、興味を持った方はぜひ訪れてみてください。ちなみに消防博物館の近くには有料駐車場しかないので、電車で訪問するのがオススメです。

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執筆者

武内 祐徳(たけうち ひろのり)
モトクロス/エンデューロなどダート系2輪レース参戦を趣味としており、マシンを運ぶためのトランスポーターとしてハイエースを所有。学生時代に建築を学んできた知識を活かし、自らハイエースの内装カスタムなども手掛ける。ハイエースやランクルの素晴らしさを多くの人に知ってほしいと自動車ウェブメディアの編集者へ転身。得意な車種はハイエース/ランドクルーザー/ロードスター/ジムニーなど。

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