ハイエースのエンジンオイルはどんなオイルが最適? ガソリン/ディーゼル/年式/モデル別の粘度やオイル量を解説 | フレックス

ハイエースのエンジンオイルはどんなオイルが最適? ガソリン/ディーゼル/年式/モデル別の粘度やオイル量を解説

ハイエースの記事|,,,,,,

  • 投稿日:2025/3/31
  • 更新日:2025/4/29
ハイエースに最適なエンジンオイルについて

エンジンオイルは冷却や摩擦の低減、異物の除去など、エンジンにとって重要な存在です。この記事ではハイエースのモデル別にエンジンオイルの種類や粘度、油量などを解説します。

ハイエースのエンジンオイルについて

トヨタ・ハイエースは、ガソリンエンジンもしくはディーゼルエンジンを動力源にしています。どちらもハイエースの走りを支えるタフなエンジンです。そんなエンジンの性能をしっかりと引き出し、長期に渡って維持していくためには、定期的なエンジンオイルの交換が不可欠です。

200系ハイエースのエンジンはガソリンとディーゼルの2種類

1TR-FEエンジン
1GD-FTVエンジン

200系のハイエースは2004年に販売が開始されてから20年以上が経過しています。2025年の現在に至るまで改良は続いていますが、基本的には、ガソリンエンジンが排気量2.0Lと2.7Lの2種類、ディーゼルエンジンが3.0Lと2.8L、2.5Lの3種類です。

ハイエースのガソリンエンジンと指定エンジンオイルの粘度や必要量は?

ハイエースのガソリンエンジン搭載は、2004年の発売当初から2.0Lの1TR-FEエンジンと2.7Lの2TR-FEの2モデルで、現在に至るまで排気量とエンジン型式は変わっていません。しかし、2014年12月の改良で可変バルブ機構の「Dual VVT-i」が採用されたことで、エンジンオイルの必要量も変化しています。

1TR-FEエンジン

年式 車両形式 エンジン形式 排気量 純正オイル
指定粘度
必要オイル量
オイルのみ フィルター交換時
2004/8〜2012/3 TRH200V,TRH200K,TRH201K 1TR-FE 2000cc 5W-20 5.0L 5.5L
2012/4〜2014/11 TRH200V,TRH200K,TRH201K 1TR-FE 2000cc 0W-20 5.0L 5.5L
2014/12〜 TRH200V,TRH200K,TRH201K 1TR-FE 2000cc 0W-20 4.9L 5.3L

2TR-FEエンジン

年式 車両形式 エンジン形式 排気量 純正オイル
指定粘度
必要オイル量
オイルのみ フィルター交換時
2004/8〜2012/3 TRH223B,TRH228B 2TR-FE 2700cc 5W-20 5.0L 5.5L
2004/8〜2012/3 TRH214W,TRH224W,TRH219W,TRH229W 2TR-FE 2700cc 5W-20 5.0L 5.5L
2004/8〜2012/3 TRH221K,TRH226K 2TR-FE 2700cc 5W-20 5.0L 5.5L
2012/4〜2014/11 TRH223B,TRH228B 2TR-FE 2700cc 0W-20 5.0L 5.5L
2012/4〜2014/11 TRH214W,TRH224W,TRH219W,TRH229W 2TR-FE 2700cc 0W-20 5.0L 5.5L
2012/4〜2014/11 TRH221K,TRH226K 2TR-FE 2700cc 0W-20 5.0L 5.5L
2014/12〜 TRH223B,TRH228B 2TR-FE 2700cc 0W-20 4.9L 5.3L
2014/12〜 TRH214W,TRH224W,TRH219W,TRH229W 2TR-FE 2700cc 0W-20 4.9L 5.3L
2014/12〜 TRH221K,TRH226K 2TR-FE 2700cc 0W-20 4.9L 5.3L

ハイエースのディーゼルエンジンと指定エンジンオイルの粘度や必要量は?

ハイエースのディーゼルエンジンは、大きく分けて3種類です。200系デビュー時に搭載されたのが排気量2.5Lの2KD-FTV。続いて2007年8月のマイナーチェンジでは3.0Lに排気量が引き上げられた1KD-FTV。そして2017年11月のマイナーチェンジでは2.8Lにダウンサイジングされた1GD-FTVとなっています。

ディーゼルエンジンは年を経るごとに高い環境性能が求められている、2KD-FTV、1KD-FTVともにラインアップから外れています。現行モデルの搭載は1GD-FTVのみです。ディーゼルエンジンの排気ガスにはNOxとPMが多く含まれていますが、1GD-FTVには大気汚染物資を除去するためのシステムとして、尿素SCRシステムやDPR触媒が採用されています。

※NOx:一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO2)などの窒素酸化物の窒素酸化物の総称

※PM:大気中に浮遊する微粒子の総称で、微粒子状物質(Particulate Matter)とも呼ばれている

2KD-FTVエンジン

年式 車両形式 エンジン形式 排気量 純正オイル
指定粘度
必要オイル量
オイルのみ フィルター交換時
2005/1〜2007/8 KDH200K/V 2KD-FTV 2500cc 10W-30 6.3L 6.5L
2005/1〜2007/8 KDH205V,220K,225K 2KD-FTV 2500cc 10W-30 6.3L 6.5L

1GD-FTVエンジン

年式 車両形式 エンジン形式 排気量 純正オイル
指定粘度
必要オイル量
オイルのみ フィルター交換時
2017/11〜2021/7 GDH223B 1GD-FTV 2800cc 0W-30 5.5L 6.1L
2017/11〜2021/7 GDH221K,GDH226K 1GD-FTV 2800cc 0W-30 5.5L 6.1L
2017/11〜2021/7 GDH211K,GDH216K 1GD-FTV 2800cc 0W-30 5.5L 6.1L
2017/11〜2021/7 GDH206V,GDH206K 1GD-FTV 2800cc 0W-30 5.5L 6.1L
2017/11〜2021/7 GDH201V,GDH201K 1GD-FTV 2800cc 0W-30 5.5L 6.1L
2021/8〜 GDH223B 1GD-FTV 2800cc 0W-20 C5 5.5L 6.1L
2021/8〜 GDH221K,GDH226K 1GD-FTV 2800cc 0W-20 C5 5.5L 6.1L
2021/8〜 GDH211K,GDH216K 1GD-FTV 2800cc 0W-20 C5 5.5L 6.1L
2021/8〜 GDH206V,GDH206K 1GD-FTV 2800cc 0W-20 C5 5.5L 6.1L
2021/8〜 GDH201V,GDH201K 1GD-FTV 2800cc 0W-20 C5 5.5L 6.1L

1KD-FTVエンジン

年式 車両形式 エンジン形式 排気量 純正オイル
指定粘度
必要オイル量
オイルのみ フィルター交換時
2007/8〜2010/7 KDH221K 1KD-FTV 3000cc 5W-30 5.0L 5.2L
2010/7〜2017/10 KDH221K 1KD-FTV 3000cc 0W-30 6.6L 6.8L
2007/8〜2010/7 KDH211K 1KD-FTV 3000cc 5W-30 5.0L 5.2L
2010/7〜2017/10 KDH211K 1KD-FTV 3000cc 0W-30 6.6L 6.8L
2007/8〜2010/7 KDH206K/V 1KD-FTV 3000cc 5W-30 5.0L 5.2L
2010/7〜2017/10 KDH206K/V 1KD-FTV 3000cc 0W-30 6.8L 7.0L
2007/8〜2010/7 KDH201K/V 1KD-FTV 3000cc 5W-30 5.0L 5.2L
2010/7〜2017/10 KDH201K/V 1KD-FTV 3000cc 0W-30 6.6L 6.8L

ハイエースオーナーのためのQ&A

Q:ハイエースのオイル交換は自分でできますか?

A:可能ですが、ハイエースはキャブオーバー型と呼ばれるボディ形状で、車内から助手席の下にあるエンジンルームにアクセスするため、一般的な乗用車より難しいと感じるかもしれません。また、大量のオイルを扱うため、適切な工具(大型オイルパンなど)が必要です。経験がない場合は、専門家に依頼することをお勧めします。

Q:純正オイル以外を使用しても問題ないですか?

A:トヨタの推奨規格に適合したオイルであれば使用可能です。アフターマーケットのオイルを使用する場合は、API、JASO、ILSACなどの規格と粘度がメーカー推奨のものと一致していることを確認してください。

Q:オイル交換時に他にチェックすべき部分はありますか?

A:オイル交換と同時に以下の点をチェックするといいでしょう。

 オイルフィルターの交換(通常は2回に1回のオイル交換で実施)

 エアフィルターの状態確認

 各種ベルトの摩耗度確認

 冷却水のレベルと状態

 バッテリーの状態

 ブレーキフルードのレベル

Q:ディーゼルエンジンのハイエースでDPF関連の警告灯が点灯しています。オイル交換で解決しますか?

A:DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の警告灯はフィルターの詰まりを示しており、オイル交換だけでは解決しません。排出ガス浄化スイッチを押し、DPFの燃焼処理を行ってください。DPF再生の手順はこちら1を参照してください。(P.176)

なお、不適切なオイル(高灰分オイル)の使用がDPFの詰まりを促進している可能性もあるため、DPF対応の低灰分オイル(Low SAPS)に交換することで、今後の問題発生リスクを減らすことはできます。

Q:ロングライフオイルを使えば交換頻度を減らせますか?

A:長寿命(ロングライフ)を謳ったオイルもありますが、特に商用車として使用するハイエースでは、メーカー推奨の交換間隔を守ることをお勧めします。過酷な使用条件下では、どんな高品質なオイルでも劣化は避けられません。少し余裕を持って交換する方が、長期的にはエンジンの寿命を延ばし、維持費の削減につながります。

Q:オイルの色でオイル交換時期を判断できますか?

A:オイルの黒さだけで交換時期を判断するのは難しいです。特にディーゼルエンジンでは、使用開始後比較的早い段階でオイルが黒くなります。色よりも、走行距離・経過時間、エンジンの調子、オイルの粘り気などを総合的に判断することが重要です。

ハイエースのエンジンオイル交換はフレックスのお店で

ハイエースを健康な状態で長く楽しむには、定期的なエンジンオイル交換やメンテナンスが必要不可欠です。タフな車種ではありますが、しっかりとチェックすることで快適な走りが続きます。お乗りのハイエースのオイル交換やメンテナンスのご相談は、お近くのフレックスのハイエース店、またはカスタムパーツ専門店のハイエースベースまでご相談ください。

出典

  1. ハイエース・レジアスエース取扱書【トヨタ公式・PDF】

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

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