車の買取で査定額を上げる方法や車の一括査定のメリット・デメリットを解説

車の乗り換えや買い替えのタイミングで利用したい車の買取。せっかく売りに出すのならば、高値で買い取ってもらう方が嬉しいですよね。そこで今回は買取の際に査定額を上げる方法をお伝えします。買取額が上がった分で、いいグレードの車やオプションなどのカスタマイズもできますね。
車の買取で高い査定額を引き出すには、一括査定というサービスを利用するのが手軽で早いでしょう。さらに、自分の車に対してできることもありますので、それぞれ解説をしていきます。

車の一括査定とは？

自分の車を売却するときに、買取業者が提示した査定金額が納得のいくものであればそのまま契約に進めばいいのですが、思ったよりも低かった場合には、その他の買取業者にも査定を依頼してみるのがオススメです。
しかし、一人で複数の業者から査定を受けるのは結構大変です。業者に連絡を入れ、日程を調整し、当日査定を受けるという一連の行為をするのは手間が掛かります。ひとつの業者とやり取りするだけでもそれなりの時間と労力が掛かってしまいます。
そこでオススメしたいのが、車の一括査定という方法です。この一括査定とは、文字通り「1回の申し込みで複数の買取業者に査定を出してもらう」というものになります。一般的に車の一括査定はウェブ上でのサービスで、検索すると複数のサービスを見つけることができるでしょう。
車の一括査定は、車種や年式、走行距離といった車の情報と、お店の商圏などが合致した査定依頼の案件に対して、複数の買取業者が出品者であるオーナーに連絡を行い、査定に至るという流れです。

一括査定のメリットとデメリット

車の一括査定というウェブサービス、メリットやデメリットはないのでしょうか？

メリットその１：1回の登録で複数業者に依頼可能

メリットは、なんといっても一度サービスに登録すると、同時に複数の買取業者に対して売りたい車の情報が開示され、見積もりの依頼ができるという点です。一括査定の最大の魅力は、複数業者からの入札により、査定金額が高くなる傾向にあるということです。
買取業者は、あなたが登録した車を買いたいと考えて連絡をしてきます。彼らは同業者も同じ車を狙っていることがわかっているので、高めの査定額を提示してでも勝ちたいという心理になります。これにより競い合いが生じて、1社に依頼するよりも高めの金額になるというわけです。

メリットその２：事前に見積りを確認して選べる

車の一括見積りは、前述の通り複数の買取業者に対して一度にまとめて依頼できるのが最大の魅力ですが、電話やメールが殺到してしまっては大変ですね。以前は先を争うように何社も電話を掛けてきて、買取自体が嫌になってしまったという話もよく耳にしました。
しかし最近では、事前に予定の査定額を入札し、上位の金額を提示した業者にのみ連絡先が開示されるというシステムを導入しているところが増えてきました。これにより、買取業者がグッと絞ることができ、相場もわかるということになります。

メリットその３：利用料は掛からず、ウェブで完結

車の一括査定は、売りたい車の情報をサイトに登録したら、業者からの入札を待つだけです。翌日には入札が終わり、サイトから連絡がきます。その後、複数の業者を任意で選べる場合は予定査定額の高い方から指定すればOK。選べない場合は高い方から自動的に連絡先が開示されます。つまり、業者の選別はウェブ上で完結するというわけです。
なお、一括査定の利用料金は、買取契約が成立した業者からサービス会社へと支払われるので、オーナーは無料です。

デメリットその１：複数の業者と対応する必要がある

車の一括買取は、複数の業者に対して車の情報が開示されるので、買取を希望する業者から連絡が入ります。メリットの裏返しとなるのですが、頻繁に業者から電話が掛かってくる状態に嫌気が差してしまうという人も少なくありません。
現在一括査定のサービスを提供しているサイトでもその点を問題視していて、事前入札で上位のみにしか連絡先情報を開示しなかったり、査定日の設定も直接業者とはせずにサイトを通じて行うなど、サービス内容を改善しているところが増えてきました。

デメリットその２：業者通しが繋がっている場合がある

複数の買取業者に査定をしてもらうには、スケジュールの調整が必要になります。しかし査定の時間を個別に設定するとそれだけ日にちや時間が掛かります。そこで同じ日、同じ時間に複数の買取業者を集めて、一度に査定を行うという方法があります。
この方法は査定を回数を減らすことができるので、利用者であるオーナー側の負担はかなり減ることになりますが、同じ地域で同じ車種を買い取りたいと考えている業者が複数出た場合は、業者通しが顔見知りになっていることがあり、談合のようなことが行われることもあるようです。その結果、安く買い叩かれてしまうということも考えられます。

デメリットその３：地域や車種によっては買取業者が少ない

買取を希望する車種があまり人気のないものであったり、お住いの地域を対象にしている買取業者が少ない場合は、サイトに申し込んでも複数の買取業者が手を挙げないことがあります。この場合、競い合いがないので査定額のアップは望めないことが多いようです。
また、場所によっては買取契約後に車をお店に運ぶための陸送費などが発生する場合もあるので、事前に確認しておくことをオススメします。

一括査定を行っているサイト

ナビクル

買取相場が45秒でわかるという一括査定サイトが「ナビクル」です。自分の車の相場をサッと簡単に知りたいという人にオススメです。車種や年式、グレード、走行距離といった売りたい車の情報を入力すると、現在の買取価格の相場が表示されます。
そのまま申し込めば、一括査定が行われて最大10社から買取価格が提示されます。大手の買取業者と提携していることもあり、これまでに400万件もの取り扱い実績があるというのも安心できる点です。
＞＞ナビクル【公式サイト】

MOTA

事前査定という方式を取っているのが「MOTA車買取」です。申し込みをすると買取業者による入札が行われます。比較できる買取業者の数は最大で20社と、多くの業者による査定が魅力。
連絡が取れる業者の数は最大で3社。もちろんこの3社は高額査定の上位なので、高い査定額が期待できます。金額の提示は現車確認時ではなく申し込んだ翌日の18時というタイミングで、査定額もウェブ上で確認できるので、手間が掛かりません。
＞＞MOTA車買取【公式サイト】

ユーカーパック

これまでお伝えしてきた一括査定は、登録した情報を多くの買取業者に見てもらうことで、事前の査定数を増やすという仕組みでしたが、「ユーカーパック」が行っているのは仕組みが異なります。査定はユーカーパックが行い、その情報を8000店以上の加盟店に送って査定額の入札が行われます。その後の連絡もユーカーパックとのみ行われ、個人情報は買取が決定した買取業者にも渡らないというのがポイントです。買取業者からの営業電話もなく、商談の必要もないので、手軽で安心です。
ユーカーパックには中古車販売店や専門店なども加盟しているので、本当に買取りたいという業者が競り合うため、査定価格は上昇する傾向にあります。
＞＞ユーカーパック【公式サイト】

一括査定まとめ

上手に使えば、とても便利な車の一括査定サービス。一人で多数の買取業者に連絡を入れる手間を考えれば、利用しない手はないでしょう。一括査定を行っているサイトは、それぞれ特色があります。メリットとデメリットを理解した上でサイトを選びを行い、高い査定額を引き出しましょう。

査定担当者が見るところは？

査定を依頼すると、買取業者から担当者がやって来ます。車種やグレード、年式、走行距離、ボディカラーといった基本的な情報は先に伝わっていますが、実際には車の状態を見て判断していくことになります。では実際にどのようなところをプロは見ているのでしょうか？

外装・内装のキズやニオイ

まずは外装です。塗装面や樹脂部分などにキズや凹みがないかどうか、細かく確認されます。傷つきやすいドアノブのまわりやドアミラー、前後バンパー、窓ガラスなども対象となります。キズなどがなければプラス査定に、あればマイナス査定となります。
内装は、キズや汚れはもちろん、ニオイもチェックされます。ペットやタバコのニオイは次のオーナーが避ける可能性もありますが、消臭してもニオイは完全には取りきれない場合も多いので、ペットを乗せたことがある人や喫煙歴がある場合は素直に申告しましょう。

修復歴

事故などで修理した車を事故車とは言わなくなりましたが、今は修復歴ありとして表示されます。車の骨格であるフレームなどが損傷した場合、そこを修理すると修復歴が付き、査定額が減額されることになります。
フレーム等というところがポイントで、ドアやバンパーなどを修理したり交換した場合には、修復歴にはなりません。しかし色が微妙に異なるなど、査定のプロは見抜くことができるので、査定時には伝えておくことをオススメします。

エンジンなどの状態

不具合があると大きくマイナス査定となるのが、エンジンまわりの状態です。始動しなかったり、アイドリングが不安定だったり、走行できなかったりすると、大きく減額されます。バッテリー上がりやオイルの量や漏れなどもチェックが必要です。

タイヤの溝の残量

タイヤの状態もチェック項目のひとつです。まずタイヤの溝の残量を確認し、深さが1.6mm未満でスリップサインが出ているとマイナス査定となります。また、側面などにキズがないかなども確認します。
もしタイヤがすり減っている状態の場合は、溝の残量のあるタイヤ（例えば履いていないスタッドレスタイヤなど）に交換することもできますが、交換工賃と相殺できるかどうかという減額幅なので、手間を考えるとそのままの方がいいかもしれません。ご自身で作業できるという方は、溝のあるタイヤに交換しておきましょう。
また、スペアタイヤを純正で積んでいる車両は、安全装備に含まれるので、必ず積んでおきましょう。無い場合は減額の対象となります。
ちなみにスタッドレスタイヤや社外のホイールがある場合は、同時の査定も可能ですが、基本的にはプラスにはならないことが多いようです。その場合は別途中古タイヤの買取店などに買い取ってもらう方がいいでしょう。

改造の有無と純正パーツ

車の査定は、純正の状態が基本となりますが、社外パーツなどでカスタムしている車もあるでしょう。純正以外のパーツが装着されている場合、大抵は販売しにくいと判断されて減額される可能性が高まります。純正パーツが残っていて交換できる場合は、工賃や手間を考えて判断しましょう。社外パーツは、取り外してパーツ買取店などに売却するという方法もあります。
いっぽう純正オプションパーツの場合は逆で、プラス査定になる可能性が高くなりますので、取り外してあっても査定時には同時に見てもらいましょう。その場でプラスにならなければ、社外パーツ同様にパーツ買取店という流れがオススメです。

車をキレイにする

査定を担当するスタッフがチェックする部分は、キレイに掃除しておくことをオススメします。査定時に汚れた車ではチェックがしづらいだけでなく、心証もよくありません。スタッフも人間です。汚い車は「売りづらい車」と判断されますし、当然ながらキレイな車の方が見やすく「売りやすい車」であり、大切に扱われてきた証拠なのです。
では、実際にチェックされるそれぞれの場所はどこか、どのように掃除をすればいいのかを解説していきます。

外装編

査定前に洗車をしておきましょう。ホコリが積もっていては塗装面の状態が確認できませんし、泥汚れなどがあるとキズがあっても判別できません。油汚れなどもしっかりと落としておく必要があります。
また、窓ガラスやライト類、下回りなどもキレイにしておきましょう。記憶にないキズを発見してしまうかもしれませんが、浅いものであればコンパウンドなどで消えることもあるので、処置しておくといいでしょう。
ちなみに凹みやキズなどは、程度によりけりですが、修理費用と査定の減額分では相殺できない場合もあるので、あえて修理しないという選択肢もあるということをお伝えしておきます。

内装編

車内は、掃除機をしっかりと掛けてホコリを取り除いておきましょう。シートとコンソールの隙間やシートの下などもよく見ておきましょう。ダッシュボードやステアリングの隙間、メーターのまわりなどもホコリが溜まりやすい場所です。ちなみにメーターパネルはキズが付きやすい場所でもあるので、柔らかいブラシなどを使うようにしましょう。
忘れてはならないのが、グローブボックスやアームレストの中、そしてドアポケットの収納部分です。思わぬゴミが出てきたりすることもありますよ。
また、トランクルームもキレイにしておきましょう。普段は積みっぱなしの荷物もあると思いますが、査定前はすべて下ろしておくことをオススメします。査定に掛かる時間を短くすることもできますね。

エンジンルーム編

エンジンルームは、ホコリや油汚れをできるだけ落としておきましょう。基本的には拭き掃除で、汚れがひどい場合はクリーナーなどを使いましょう。ボンネットのヒンジ部分など普段あまり目にしない部分には、枯れ葉や昆虫の死骸などが詰まっていることもありますので、取り除いておきましょう。
清掃と同時に、バッテリーとエンジンオイル、クーラント、ウォッシャー液をチェックしておきましょう。なおバッテリーは交換するとそれなりに高額になるので、エンジンの始動性に問題がなければそのままでもいいでしょう。

売却時期によって差が出る査定額

新車の生産や納車のスケジュールが不安定になっている昨今、現物のある中古車に人気が集まっており、価格は上昇傾向にあります。実は中古車の需要は年の中でも変動し、受容器と呼ばれるタイミングがあります。せっかく売却するならば、ちょうどいいタイミングで手放したいと思うのがオーナーの心理。では、いつ頃ならばいいのでしょうか？

狙い目は車が売れる時期より少し前

新生活が始まる4月は、同時に通勤や通学の送り迎えなどで車を使い始める時期でもあります。入社や入学、転勤など、生活の変化で車が必要になるということは、新車だけでなく中古車の市場が動くということです。中古車店としてはそのタイミングには車を納車できるようにしておきたいので、遅くとも2月下旬から3月初旬には在庫として車を確保しておきたいということになります。
ちなみに在庫として並べるには事前の整備が必要なので、その時間から逆算すると買取で手放すタイミングは1月下旬から2月初旬が良さそうです。

年式が落ちる前に手放すのが正解！？

車の年式は毎年1月1日に変わります。いわゆる「◯年落ち」というのは、このタイミングで変わるというわけです。販売店としてはできれば12月中に車を売ってしまいたいので、年末セール的なイベントを行います。そのときに販売する車を仕入れるのが10月中旬から11月初旬にかけてとなります。つまり年式が落ちる少し前が、中古車の買取価格が上がる可能性が高い月になります。

車検の残りは買取価格に影響する？

次回車検までの残りは買取価格に影響するのでしょうか？ 日本自動車査定協会によると、車検の残り期間が4ヶ月以上ない場合は、プラス査定にはならないとされています。しかしこれはあくまでも目安ということで、対象車両の人気の方が大きく影響されるようです。
また車検を取得するには時間と費用が掛かるので、車検を受けてから買取を依頼すると金額的には損をしてしまう可能性もあります。

車検切れでも車の買取はできる？

車検が切れてしまっても車の買取はしてもらえるのでしょうか？ 答えはYesです。車検が切れていても買取の対象になります。しかし、上記の理由から査定額はマイナスとなる可能性が高いのと、車の移動はレッカーなどで行う必要があり、こちらにも別途費用が掛かることがあります。
車検が切れていても、長期間放置されてきた車でなければ大幅に査定額が下がる可能性は低いですが、中古車として販売するときには車検費用が加わるので、車検が残っている車の方が手離れがいいということになります。

車検切れギリギリだと焦って売ってしまうことも

車検が迫ってくると、「早く売ってしまいたい」という気持ちが芽生えます。自分が希望する査定額よりも低くても売ってしまおうと考えても不思議ではありません。しかし焦る気持ちが買取業者に伝わると、納得の行く価格が出ない可能性もあります。
気持ちの余裕がある状態で、提示された金額をしっかりと見比べて買取を済ませるならば、車検に余裕のあるタイミングでの査定をオススメします。

ローンが残っていても売れます

売却額がローンの残債額よりも高い場合

売却額がローンの残債額よりも低い場合

所有権が自分の場合

車の一括買取サイトを上手に利用して乗り換え

それぞれのサイトでは、買取サービスの内容が異なります。まずはそれぞれのサービスの特色を比較した上で、自分に合うものを選びましょう。上手に車の一括査定サービスを利用して、高く愛車を売却し、次の車へ乗り換えしましょう。