【最新版】トヨタ ランドクルーザー60:中古車購入ガイド

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HJ60V

ランドクルーザー60とは?

ボディ拡大で北米向けステーションワゴン

ランドクルーザー60(ロクマル)は、ランドクルーザー55(ゴーゴー)の後継として1980年8月にデビューしたステーションワゴン型のランドクルーザーです。ステーションワゴンとはただ人や荷物をより多く運べるだけでなく、快適性や利便性などに配慮されレジャーカー(現代のSUVに相当)としての素養を身につけたクルマを指します。しかし1967年にランドクルーザー40(ヨンマル)から派生した55は日本の小型車枠に収まる小ぶりなもので、室内の装備や仕様は小型トラックの域を出ないものでした。そして時代は変わり、輸出需要が突出して多かった北米の成熟したレジャーカー市場向けに、トヨタは新たな販売戦略を打ち立てる必要が出てきたのです。この壮大な計画の中で誕生したのがランドクルーザー60でした。ランドクルーザー55は全長こそ4675mmもありましたが全幅は1700mm程度。ランドクルーザー60は55のフレームを部分的に流用しながらホイールベースを30mm延長し、この土台の上に全幅1800mmを超える、ゆったりとしたスタイルを築いたのです。内装も鉄板むき出しの部分を減らして樹脂を多用。シートやトリム類はビニールからファブリックに変更し、一般の乗用車の仕様に近づきました。この時期、日本ではランドクルーザー60の市場はほとんど官公庁や事業者が占めていましたが、1989年にランドクルーザー80(ハチマル)にバトンを渡すまでの間に多くの改良が重ねられ、日本のレジャーカー市場の開拓に大きな功績を残しました。

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FJ60V

ランドクルーザー60 歴代モデルとのエクステリア&インテリア比較

    
車種 ランドクルーザー60 ランドクルーザー80 ランドクルーザー70
販売時期 1980年8月~1989年12月 1989年12月~1997年12月 2014年8月~2015年6月
全長 4,750mm 4,980mm 4,760mm
全幅 1,880mm 1,930mm 1,885mm
全高 1,945mm 1,860mm 1,835mm
最小回転半径 6.2m 6.0m 6.3m
車両重量 1,910~2,220kg 2,190~2,310kg 2,040~2,300kg
乗車定員 5/8名 5/8名 5名
エンジン種類 ガソリン:4.2L(直6:2F)→4.0L(直6:3F)
ディーゼル:3.4L(直4:3B)/4.0L(直6:2H)/4.0L(直6ターボ:12H-T)
ガソリン:4.0L(直6:3F-E)→4.5L(直6:1FZ-FE)
ディーゼル:4.2L(直6:1HZ)/4.2L(直6ターボ:1HD-T)
ガソリン:4.0L(V6:1GR-FE)
ディーゼル:設定なし
4WD方式 パートタイム フルタイム パートタイム
新車時価格 182~342万円274~390万円 350~360万円

※ボディサイズは代表的最終モデル(オプション装備等を除く)
※70は誕生30周年記念限定ガソリン仕様車
※車両重量はオプション装備等を除く
※新車時価格は最終型のメーカー希望小売価格(税込)

ラダーフレームの拡幅化で誕生したワイドボディ

ランドクルーザー60ランドクルーザー55から4ドア大型2ボックスのスタイルを踏襲しています。フレームは55のラダーフレームをベースとして大幅にアレンジされました。主に前後を貫く左右2本のサイドレールの間隔を広げ、それらをつなぐクロスメンバーの配置や数を変えてフレーム全体を大型化し剛性アップが図られたのです。これにより全幅1800mm超えのボディを載せることが可能となり、より重い積載にも対応できるようになりました。サスペンションは前後ともランドクルーザー55と同じリジッドアクスルをリーフスプリングで吊る形式ですが、リーフスプリング自体は完全に新設計でサイズや特性は60専用に改められています。耐荷重性の向上を狙ってタイヤもヘビータイプが採用されました。最大積載量500kgとし主に事業者向けとなるベースグレードの標準タイヤは7.00-15-8PRのサイズ。これは15インチのトラック用で、強度を示す数値(PR:プライレーティング)が「8」もあるヘビーデューティー仕様です。乗り心地よりも耐荷重性が優先された装備ですね。しかし、上級のグレードになるとスプリングはややソフト寄りに設定されており、最大積載量も350kgに抑えられ、合わせてタイヤもPRが低いものが採用されています。ランドクルーザー40から乗り換える多くの事業者はもとより、乗用車の延長として乗り換える新しいユーザー層まで幅広く対応するラインナップで登場したのがランドクルーザー60です。世界市場でステーションワゴンのシェアを一気に伸ばしました。

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ランドクルーザー初のグレード展開で上級グレードは充実仕様へ

ランドクルーザー60ランドクルーザーとして初めて「グレード」を設定したモデルです。それまではランドクルーザー40ランドクルーザー55もグレードは存在せず、ひとつの車型にひとつの仕様という設定でした。ランドクルーザー60で初めて設定されたグレードは、下からSTD、GX、そしてVXという3つになります。グレードの採用の結果、ディーゼルやガソリンのエンジン種別、標準ルーフかハイルーフ、4速/5速MTか4速ATなどの幅広い仕様が展開されました。エンジンは当初ランドクルーザー40と同じ3.4L直4ディーゼルの3Bと、ランドクルーザー55から引き継いだ4.2L直6ガソリンの2本立て。それも年を追うごとに進化したり新型に切り替わったりして、ディーゼルエンジンは最終的に4.0L直6の2Hと、それと基本設計を共有する4.0L直6ディーゼルターボ12H-Tの2機種となりました。また、ガソリンエンジンはシリンダーヘッドまわりの大幅改良の後に電子制御燃料噴射化された4.0L直6の3F-Eに進化しています。排出ガス規制の厳しいディーゼルエンジン車は上位グレードでも5人乗り1ナンバーのバンしかありませんが、3F-Eガソリンエンジンを積んだモデルにはランドクルーザー60で初となる8人乗り3ナンバーのVXワゴンが登場、大きなニュースとなりました。またメカニズムの中核をなす4WDシステムはランドクルーザー55と同じ形式となるパートタイム式です。ただし、切り替え方法は進化していきました。当初はトランスミッションのシフトレバー横から生えたトランスファーレバーのみで4WD/2WDとハイレンジ/ローレンジのすべてを切り替える方式でしたが、後に2WD/4WDの切り替えをインパネのボタン操作で電気的に行う仕様も追加されています。

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ランドクルーザー60 仕様&装備の変遷

1980年8月

ランドクルーザー55の後継としてランドクルーザー60が登場。ステーションワゴンとしては2代目となりボディが大型化されましたが搭載エンジンはランドクルーザー40にも搭載された3.4L直4ディーゼルと、55から搭載の4.2L直6ガソリンの2機種でした。

1982年10月

ランドクルーザー40と同時にマイナーチェンジ。エンジンは4.0L直6ディーゼルエンジンが追加設定され、その他の3.4L直4ディーゼルと4.2L直6ガソリンは新たな排出ガス規制にそれぞれ対応しています。ディーゼル仕様車には4速MTに加えて5速MT、ルーフ形状ではハイルーフ仕様がそれぞれ追加されました。

1984年11月

マイナーチェンジを受け、ガソリンエンジンは4.2L直6から4.0L直6の新開発タイプに変更。

1985年10月

ディーゼルエンジンにそれまでの4.0L直6を直噴ターボ化した仕様を追加。4.0L直6のディーゼルエンジン2機種を積んだモデルに初めて4速ATが新設定された。

1986年8月

ランドクルーザー60のベースグレードを展開していた3.4L直4ディーゼルエンジンが廃止。

1987年8月

ヘッドランプを丸目2灯式から角目4灯式に変更するとともにフロントグリル等マスクをイメージチェンジ。インパネも鉄板と樹脂のコンビネーションタイプから樹脂製で乗用車のような近代的なデザインに全面変更。

1988年8月

4.0L直6ガソリンエンジンを電子制御化した仕様を追加し上級グレードに設定。このエンジンを搭載したVXワゴンはランドクルーザー60初の8人乗り3ナンバー車となった。

3F-E

ランドクルーザー60 エンジンの種類

ランドクルーザー60に搭載された初期のガソリンエンジンはランドクルーザー55に搭載されていたものと同じ4.2L直6の2F(140PS、30.0kgm)で、これはガソリン仕様とはいえ回転の伸びが望めない低速回転域のトルクを極端に重視した設定でした。またディーゼルエンジンはその時点でランドクルーザー40に搭載されていた3.2L直4ディーゼルエンジン2Bのスケールアップ版となる3.4Lの3B(98PS、23.0kgm)で、こちらはやや中速回転域にまでトルクバンドを伸ばし比較的小排気量ながら実用性を高めたタイプです。この2機種体制は後に、国内向けには税制や燃費など維持費が比較的リーズナブルなディーゼルエンジン仕様のラインナップが拡大されていきます。3.4L直4ディーゼルの3Bはベースグレード用としてモデル中盤まで残りましたが、オーバーラップして登場した4.0L直6のディーゼル2H(105PS、25.5kgm)とディーゼルターボ12H-T(135PS、32.0kgm)の搭載車がラインナップの主軸として活躍します。ガソリンエンジンは2Fから3F(145PS、28.0kgm)、そして3F-E(155PS、29.5kgm)へと進化する中で搭載車は高級化が進みました。それまでのキャブレーター式から発展し電子制御式燃料噴射となる4.0L直6の3F-Eを搭載するモデルは、ガソリン排出ガス規制をクリアし最終的に3列目シートを備える3ナンバー車にまで発展しました。

ランドクルーザー60 試乗インプレッション&レポート

エンジンの実力の差が走りの差

ランドクルーザー60はボディの大型化にともないトレッド(左右タイヤ幅の中心間の距離)が拡大したおかげで、ランドクルーザー55と同じリーフスプリング仕様ながら操縦安定性が格段に向上しています。乗員の数や積載量に影響を受ける姿勢の変化も抑えられ、オンロードからオフロードまでトータルで安心の走りを実現しました。乗り心地は搭載エンジンやグレードによって貨物向けか乗用向けか、明確な性格分けがなされています。5人乗り1ナンバーのバンモデルなら、単純に最大積載量500kgの仕様より上級グレードに多い同350kg仕様の方がソフトライドで快適です。ただし運動性能を決めるのはサスペンションよりエンジンなのがランドクルーザー60の特徴です。ディーゼル車なら3.4L直4の3Bより4.0L直6の2Hやターボ付きの12H-Tの方が明らかにパフォーマンス性は上。トルクの太さも加速性能もスペックの差がそのまま走りの差になります。ガソリン車では微妙で、初期モデルの4.2L直6の2Fはディーゼルエンジンのような太いトルクが持ち味。より厳しい排出ガス規制を受けた4.0L直6の3Fや同3F-Eはトルクより回転でパワーを稼ぐ性格に変わっているので扱いやすさでは2Fより秀でていると言えます。トルクでやや弱い3Fや3F-Eではオフロードの低速走行が楽しめないというわけではありませんが、旧式で非効率な2Fは2Hのディーゼルエンジンに相当する頼もしさがあります。

ランドクルーザー60 中古車選びのポイント

HJ61V

カスタムでリフレッシュされた60も狙い目

新車デビューから36年、販売終了から27年も経っているランドクルーザー60ですが、中古車は豊富に存在します。ディーゼルエンジン車は他のランドクルーザー同様に規制地域では登録はできませんが、エンジンの種類やグレードで好みの仕様を見つけるのは困難ではありません。古くからのファンが乗り継いできたモデルが多いようで、コンディションは年式の割にまずまずの車両が多いでしょう。注意したいのは、オフロード向けのカスタム車で、悪路で酷使されてきた車両です。コンディションが良くてもメカニズムは古く、ギアボックスやアクスルまわりはダメージを受けている可能性が高いので、きちんと整備されたものを選びたいものです。内装ではさすがにオリジナルの状態で新車並みのコンディションは望めません。シートなどはカスタムシートに換装されている場合も多いので、購入に際しては体のフィット具合や座った状態でシフトレバーの操作感などを確かめると良いでしょう。また、ランドクルーザー60ではボディが全塗装し直されていたり、タイヤ&ホイールがスタイリッシュで大径なものにアレンジされていたりするケースが多くなっています。好みのスタイルを最初から楽しめるのは、ファンにとても都合の良いことと言えるでしょう。

BJ60V

物量主義の価値観から離れ、独特のロクマルワールドを楽しめ

レトロなスタイルでカスタムを楽しむ、オリジナルの道具感に所有する喜びを味わうなど、ランドクルーザー60の魅力は年を追うごとに広がりを見せているようです。新しいか古いか、便利で高級な装備があるかないか、パワーがあるかないか、などといった価値観から解放されたオトナのカーライフ。それをランドクルーザー60はユーザーに提供してくれるでしょう。純正部品の多くはすでに廃盤になっていますが、消耗パーツはサードパーティからも出ていますし、ファンが多く情報を共有するコミュニティがたくさん生まれていることもあり、これから長く乗りたい人も心配はそれほど必要ありません。後に電子制御技術が大量に投入され急激に高級SUVへと進化していく80や100にはない、古き良き純粋なる4WDステーションワゴンの味わい深さをランドクルーザー60は持っていて、それを知る熱心なファンがいる。そんな世界観に触れて購入を即断する若者も増えているようです。

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監修者:貴田 晃

大手自動車メーカーでセールス&マーケティングに従事、その後、架装メーカーで乗用車カスタム等のセールス&マーケティングの責任者を担当。現在は、フレックス株式会社でランドクルーザー、ハイエースのコンプリートカスタム車の販売に全力投球中。愛車は、同じ1957年生まれのスカイライン。

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