ハイエースの維持費はどれくらい? 維持費の内訳や節約のヒントをご紹介 | 中古車・中古車検索ならFLEX<フレックス> | フレックス

ハイエースの維持費はどれくらい? 維持費の内訳や節約のヒントをご紹介

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ハイエースの維持費

車は買ってからもお金が掛かります。維持費(ランニングコスト)は、車を所有している限り出ていく出費です。日常のメンテナンスや税金、車検、燃料費、駐車場の費用など、さまざまなお金について、ハイエースの各モデルから調べてみました。

仕事はもちろんプライベートでも人気のハイエース

ハイエース=業務用の車ですが、プロが使う道具は用途にハマればとても便利で快適です。ポテンシャルの高さに惚れ込んで、パーソナルユースしている人がずいぶん増えてきました。家族が多いからミニバンに乗っていたけど、ハイエースに乗り換えたという人も多いようです。

ハイエースのメリット

ハイエースは仕事にプライベートに大活躍

働く車なので耐久性や汎用性の高さは抜群です。10万kmは普通のマイレージ、20万kmを超えても海外では走っています。使う人によって、色々な使い方ができます。

キャンプや車中泊が好きな方には、ハイエースをベースにしたキャンピングカーや、広大な荷台に装着するベッドキットがオススメです。スポーツ好きの方には、荷台のラックやルーフキャリアといった積載性を引き上げるパーツがオススメです。

ハイエース用カスタムパーツ専門店「ハイエースベース」

また、カスタムして遊びたいという人にもハイエースは人気です。ホイールやエアロ、電装系など、ハイエース用として販売されているアフターパーツは1万点以上とも言われています。

趣味を楽しみたい人にとって、ハイエースは最高の相棒になります。空箱の可能性は無限大ですね。

ハイエースの維持費が気になる

多様性の塊のようなハイエースですが、気になるのは維持費ではないでしょうか? せっかく購入しても、好きな趣味にお金を使えなくなっては本末転倒です。ハイエースはグレードや車種展開が多岐に渡るので、モデルによって維持費にも差が出てきます。どのモデルならば維持費も抑えることができるのか? 自分にとってベストなモデルはどれでしょうか?

ハイエースの維持費はこちらでも解説しています

そもそもハイエースっていくらで買えるの?

トヨタ ハイエースバン ダークプライム2

ハイエースを買いたい! 新車と中古車の金額は?

ハイエースを所有したい場合には、新車もしくは中古車で購入することになります。それぞれいくらくらいになるでしょうか?

新車の場合

新車で購入の場合は、トヨタディーラーやサブディーラー、もちろん弊社でも購入していただけます。トヨタ公式のグレード別希望小売価格は下記の通りです。

ハイエースバン

グレード ガソリン 2WD ディーゼル 2WD ディーゼル 4WD
DX 239万2,100円〜
255万6,000円
322万7,000円 336万4,700円〜
349万1,200円
DX “GLパッケージ” 260万6,600円
スーパーGL 375万5,500円
スーパーGL
“DARK PRIME II”
328万0,600円

ハイエースワゴン

グレード ガソリン 2WD
DX 322万4,700円〜349万1,200円

ハイエースコミューター

グレード ガソリン 2WD ディーゼル 2WD ガソリン 4WD
DX 323万8,600円 373万5,600円 355万2,600円
GL 332万500円 381万8,500円 363万4,500円

ハイエースワゴン、ハイエースバン、ハイエース コミューターと、大きく3モデルがラインアップされていますが、それぞれボディ形状やエンジン種別、駆動方式、そしてグレードなどにより、価格は異なります。

自分の使い方を考えた上で、どのモデルがいいのかを選びましょう。

中古車の場合

中古のハイエースの場合は、フレックスはもちろん、ディーラー系中古車店や一般的な中古車店などから購入することになります。

ハイエースは、2004年8月に200系1型がデビューし、度重なる改良を重ねつつ、2023年現在では7型まで進化してきています。20年近いロングランのモデルであるがゆえに、途中でエンジンが変更されたり、安全装備が加わったりと、型によって装備や仕様に違いがあります。

1〜3型は安価になってきましたが、2013年12月発売の4型以降のモデルは価格が大きく下がることはなく、初度登録からの年数が10年に近い車両でもそれなりの価格をキープしている個体は少なくありません。相場感は次の通りです。

人気のハイエース

また、アフターパーツなどによりカスタムされている車両も数多く存在します。カスタムした車両が自分の好みに合っていれば、後から手を加える部分が少なくなるのでとてもお得ですね。いっぽうで無改造状態の車両を購入したいという人は、ディーラー系の中古車販売店がオススメです。

維持していくには何にお金が必要?

希望のハイエースを購入したとして、そこから先も所有し続けるためには、お金が必要です。さまざまな項目がありますのでリストアップしてみましょう。

◯毎月掛かるもの

駐車場代:賃貸料は地域差があります(月極駐車場を契約している場合)

任意保険料:契約の種類によって上下します

◯走行に応じて掛かるもの

燃料費:走行距離や燃料の種類によって上下します

有料道路の利用料:走行距離や登録ナンバーによって上下します

◯消耗品の交換に掛かるもの

エンジンオイル代:走行5000km程度で交換される方が多いようです

ブレーキパッド代:走り方や走行距離などで変動します

アドブルー代:7000kmごとに補充。ディーゼルエンジンのみ

その他、ATFやブレーキフルードなどの油脂類、ワイパーゴムといった消耗品の交換が必要です。

◯車検時に掛かるもの

車検代:法定費用(自動車重量税、自賠責保険料、印紙代)と車検基本料金と部品代

法定費用は国に納める税金と保険会社が預かる保険料です。車種や初度登録から経過した年数で金額が決まるため、どのお店に依頼しても同じ金額です。なお、重量税は車重が500kgごとに上がり、初度登録から13年以上経過した車はさらに税額が上がる仕組みになっています。

ちなみに、印紙代は車検を依頼する先が指定工場か認証工場で変わります。

なお、車検時の法定費用に消費税は掛かりません。課税区分では、自動車重量税と印紙代は不課税、自賠責保険料は非課税となっています。

車検基本料とは、車検を依頼するお店に支払う料金で、基本点検技術料や整備料、代行手数料などが含まれます。基本点検技術料は自家用自動車の継続検査で行う「法定24ヶ月点検(56項目)」の費用です。これらの料金はお店によって設定している金額が異なるため、法定費用とは異なり一定ではありません。

さらに消耗部品の交換についても別途掛かってきます。

ハイエースの維持費

では実際にハイエースを所有して維持していくにはどれくらい掛かるでしょうか? 各項目で概算してみましょう。

車検費用

ハイエースの車検費用

車検費用は、法定費用車検基本料部品交換・整備費用という3つの要素の合計です。ハイエースの場合も一般的な自動車と同様に、これらの費用が掛かります。

ハイエースの自動車重量税

自動車重量税は前述の通り、車重が増えるにつれて税率が高くなっていくように設定されています。ハイエースの場合、モデルやグレードによって異なりますが、車両重量は2トン以下、または2.5トン以下、3トン以下になります。なお、初度登録から13年以上経過した車はさらに引き上げられます。

登録ナンバーごとの税額は次の通りです。

3ナンバー登録(自家用登録)の場合

・初度登録から13年未満

登録ナンバー 車重2トン以下 車重2.5トン以下 車重3トン以下
3ナンバー(自家用登録) 1万6,400円/年 2万500円/年 2万4,600円/年
1ナンバー(小型貨物登録)
4ナンバー(普通貨物登録)
6,600円/年 9,900円/年 1万2,300円/年
8ナンバー(特種用途登録) 8,200円/年 1万2,300円/年

・初度登録から13年以上

登録ナンバー 車重2トン以下 車重2.5トン以下 車重3トン以下
3ナンバー(自家用登録) 2万2,800円/年 2万8,500円/年 3万4,200円/年
1ナンバー(小型貨物登録)
4ナンバー(普通貨物登録)
8,200円/年 1万2,300円/年 1万7,100円/年
8ナンバー(特種用途登録) 1万1,400円/年 1万7,100円/年

自賠責保険

車を所有するときは、強制保険に加入する義務があります。「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と呼ばれるもので、交通事故の際に被害者救済のために支払われます。あくまでも対人保険なので、相手の車や自分の身体と車、物損については適応されません。

期間は最短で1ヶ月、最長で37ヶ月の加入が可能(車検のない250cc以下のバイクは最長60ヶ月)ですが、長期で加入した方が割安なため、一般的には次回車検までの期間となります。つまり、新車購入時は37ヶ月、継続車検(普通自動車の場合)は24ヶ月を選択する人が多くなっています。なお、保険料金は、本土、離島地域(沖縄を除く)、沖縄本島(離島を除く)、沖縄県離島地域で異なります。

ハイエースの場合は、登録ナンバーによって車両区分と車検期間が異なるので、自賠責保険料も変わってきます。

ボディタイプ 登録の種類 ナンバー 自賠責保険料・新車 自賠責保険・継続車検
ハイエース バン(標準ボディ) 小型貨物自動車 4ナンバー 2万960円(25ヶ月) 1万2,850円(12ヶ月)
ハイエース バン(ワイドボディ) 普通貨物自動車 1ナンバー 2万9,300円(25ヶ月) 1万6,900円(12ヶ月)
ハイエース ワゴン 普通乗用自動車 3ナンバー 2万4,190円(37ヶ月) 1万7,650円(24ヶ月)
ハイエース コミューター マイクロバス 2ナンバー 1万2,050円(13ヶ月) 1万1,530円(12ヶ月)
ハイエース キャンピングカー 特種用途自動車 8ナンバー 2万580円(25ヶ月) 1万9,980円(24ヶ月)

※登録の所在地が本土の場合。

手数料

車検時の手数料は、手続きの際に運輸支局等に支払うものです。令和5年1月1日より値上げになっています。納付額は項目や車両の種類によって異なります。

ハイエースワゴン(3ナンバー普通自動車)を例に挙げると、新規検査で完成検査修了証の提出では1,900円(OSSは1,700円)、継続検査(継続車検)の持込検査では2,300円となります。

これは車検を依頼するディーラーや整備工場がオーナーに代わって収めるものです。

自動車税

ハイエースの自動車税

自動車を登録している(有効なナンバーをつけている)限り、自動車税を納付する必要があります。自動車税は排気量によって変動します。また、1ナンバー・4ナンバーは最大積載量で税額が計算されます。

ハイエース200系の現行モデル7型では、2リッターガソリンエンジンと2.7リッターガソリンエンジン、そして2.8リッターディーゼルエンジンがラインアップされています。それぞれの自動車税についてまとめました。なお、この税額は2019年10月1日以降に新規登録された車両を対象としています。

2Lガソリン車

ボディタイプ 登録の種類 ナンバー 自動車税(1年)
ハイエース バン(標準ボディ) 小型貨物自動車 4ナンバー 1万6,000円
ハイエース バン(ワイドボディ) 普通貨物自動車 1ナンバー 1万6,000円
ハイエース ワゴン 普通乗用自動車 3ナンバー 3万6,000円
ハイエース キャンピングカー 特種用途自動車 8ナンバー 2万8,800円

2.7Lガソリン車・2.8Lディーゼル車

ボディタイプ 登録の種類 ナンバー 自動車税(1年)
ハイエース バン(標準ボディ) 小型貨物自動車 4ナンバー 1万6,000円
ハイエース バン(ワイドボディ) 普通貨物自動車 1ナンバー 1万6,000円
ハイエース ワゴン 普通乗用自動車 3ナンバー 5万円
ハイエース コミューター マイクロバス 2ナンバー 3万3,000円
ハイエース キャンピングカー 特種用途自動車 8ナンバー 4万円

任意保険

万一の事故のときに必要な任意保険

任意保険は、年齢や事故歴によって変わります。若い人は高額になり、無事故の年数が伸びれば割引率が上がっていきます。一般的には20歳以下が最も高く、50歳代が最安となり、60歳代で再び上がっていきます。

最近は車両保険に入っていないという人もいるようですが、事故の際には修理費用が高額になるケースが増えてきています。これは近年、安全運転を支援するADAS系のセンサーなどが車両のバンパーや外周部分に装着されているからです。衝突を防げないと判断した場合、ADASは回避や衝突エネルギーを減らす方向に機能しますが、車はダメージを受けます。センサー類も壊れてしまうと、部品代だけでなく調整費用も掛かるというわけです。また、対向車が眩しくないように自動的に配光するヘッドライトも非常に高額です。

万一の事故の際に、修理の請求額に驚いてしまうことがないよう、車両保険の加入をおすすめします。

業務用として使用する場合は保険料が高額

4ナンバーや1ナンバーのハイエースは使用目的が業務という場合もあります。この場合、保険料は高額に設定されています。事故に遭遇する確率が自家用よりも高くなるからです。統計でそのようになっているので、これはどうしようもありません。

では、使用目的を自家用と偽って契約した場合はどうなるでしょう? これは虚偽申告にあたり、万が一の事故のときに保険金がもらえなかったり、発覚した時点で契約打ち切りになったりします。もちろんプライベートでしか乗らない方は、自家用で契約を行いましょう。

弁護士特約はマスト

個人的な経験からも、弁護士特約は付けておいたほうがいいでしょう。特にもらい事故の場合、自分が契約している保険会社は基本的に動きません。相手側の保険会社と交渉になりますが、こちらが提出した修理見積もりから減額したり、補償金を出し渋ったりするケースが横行しています。この状況に陥らないために最も有効なのが弁護士特約です。保険料はそれほど上がりませんので、ぜひ項目があったら必ずチェックを入れましょう。

型式別料率クラスがない4ナンバー

過去の事故実績から算出されるのが保険料ですが、車の型式によって事故率に差があるため、型式別料率クラスという保険料の割増引率がそれぞれの車に設定されています。この料率が適応されるのは、自家用普通乗用車や自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車で、自家用小型貨物車である4ナンバーのハイエースには適応されません。

燃料費(ガソリン代)

ハイエースの維持費で気になる燃費(ガソリンスタンド)

ハイエースの現行モデルには、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2種類が搭載されています。ガソリンエンジンは静粛性があり、振動も少ないので、プライベートユースが多い人にはとても快適でしょう。いっぽうのディーゼルエンジンは力強く燃費がいい反面、振動や騒音が大きいというデメリットがあります。

長距離メインならばディーゼル、普段の近場メインならばガソリンと、乗り方や使い方に応じて選ぶのがいいとは思いますが、経済的な側面だけを取ると、燃料費では軽油の方が安価です。しかし、ディーゼルモデルはガソリンモデルよりも車両価格が高く設定されているため、燃料費でその差を解消するにはかなりの距離を走る必要があります。

ディーゼルエンジンにはアドブルーも必要

低速でも力強く走ってくれて燃費もいいディーゼルエンジンですが、ハイエースは200系4型後期のモデルからアドブルー(尿素水)を使ったエンジンに変更されています。マフラーの途中にある尿素SCRシステムという部分からアドブルーを排気ガスに噴射することで、ガス中の窒素酸化物(NOx)と化学反応させて浄化、マフラーエンドから排出されるガスは基準値以下になるという仕組みです。

ハイエースのディーゼルエンジンに必要なアドブルー

アドブルーはカタログ上、走行1000kmにつき1リットルが消費されます。ハイエースのアドブルータンク容量は7.4リットルなので、約7,000kmは補充なしで走行することができます。この距離はあくまでも目安で、1万km以上無補充というオーナーもいるようです。しかし、アドブルーがなくなるとエンジンの始動ができなくなりますので要注意です。なお、アドブルーはガソリンスタンドやディーラー、自動車用品店などで販売されています。

駐車場代

自動車を所有する場合、保管場所が必要になります。保管場所とはいわゆる駐車場のことです。ハイエースはモデルによってボディサイズが異なります。各モデルのボディサイズは下記の通りです。

標準ボディのハイエースは、Lサイズミニバンよりもボディサイズが小さいため、普通の駐車枠に収まります。しかし、ワイドボディ/スーパーロング/ハイルーフのモデルは、そのボディの大きさから一般的な駐車場での駐車は難しいかもしれません。そうなると、大型車が入る駐車場に限定されるので、月極の場合は標準ボディのハイエースよりも料金が高くなる可能性があります。

ハイエースは立体駐車場の高さ制限に注意

外出先でも同様で、特にハイルーフ車は車高に制限のある立体駐車場などが利用できず、平置きの駐車場を案内されるかもしれません。

高速料金

3ナンバーと1ナンバー・4ナンバー、8ナンバー、2ナンバーでは、有料道路の利用料金が変わってきます。

ボディタイプ 定員 登録の種類 ナンバー 車両区分
ハイエース バン(標準ボディ) 3〜9名 小型貨物自動車 4ナンバー 中型車
ハイエース バン(ワイドボディ) 3〜9名 普通貨物自動車 1ナンバー 普通車
ハイエース ワゴン 10名 普通乗用自動車 3ナンバー 普通車
ハイエース コミューター 14名 マイクロバス 2ナンバー 中型車
ハイエース キャンピングカー 特種用途自動車 8ナンバー 普通車

普通車と中型車では、高速道路料金が異なり、普通車(3ナンバー・4ナンバー・8ナンバー)よりも、中型車(1ナンバー・2ナンバー)の方が高くなります。その差は1.2倍です。 なお、首都高速も距離別料金に適応したため、普通車と中型車では中型車の方が高くなっています。

金額的には確かに中型車の方が高額ですが、深夜割引や休日割引などを上手に利用すれば料金を安くすることは可能です。割引に合わせて利用する時間を調整するというのも節約の方法ですね。

定期的なメンテナンスに掛かる費用

ハイエースの定期的なメンテナンスに掛かる費用

車は走るたびに消耗していく部品がいくつかあります。また、距離や年数を重ねると劣化してくる油脂類なども定期的に交換する必要があります。これらはいわゆるランニングですが、普段の運転中はあまり気にならないかもしれません。しかし、そのまま放置しておくと雨の日にブレーキを踏んだらいつもよりも止まりにくかったり、エンジンの振動が大きくなったり、燃費が悪化したりといった、マイナスの現象が起き、最悪の場合は事故につながる可能性もあります。

エンジンオイルやタイヤ、ブレーキパッドなど消耗品の交換費用は?

ハイエースのオイル交換や点検作業

ハイエースのエンジンオイルの交換時期と費用

エンジンオイルは、エンジンを冷却する役割を担っていますが、距離の経過とともに性能が低下していきます。オイルの粘度が保てなくなり、スラッジと呼ばれる汚れも溜まっていきます。エンジンオイルの性能が低下すると摩擦が大きくなり、金属同士の摩耗を招きます。またエンジンの内部を正しく循環できず、十分に冷却することができなくなります。放置するとオーバーヒートや焼付きなど、重大なトラブルにも繋がりかねません。

エンジン種類 標準交換時期 シビアコンディションの場合
ガソリン車(ターボ車を除く) 15,000km、または1年 7,500km、または6ヶ月
ガソリンターボ車 5,000km、または6ヶ月 2,500km、または3ヶ月
ディーゼル車 5,000〜20,000km、
または半年〜1年ごと
2,500〜10,000km、
または3ヶ月〜半年ごと

トヨタの設定するエンジンオイルの交換時期は上記の通りです。標準時とシビアコンディション時では、交換時期に大きな差があることがわかると思います。ストップアンドゴーを繰り返したり、山道の上り下りや長時間の渋滞といったエンジンに負担の掛かる走り方の場合は、当然エンジンオイルの負荷も高くなるため、交換時期は短くなります。

ハイエースのエンジンオイルの量はモデルによって異なりますが、5.5〜7.0リッター程度が必要となります。一般的な乗用車よりも多く必要なので、コストは少し上がってしまうかもしれませんね。

エンジンオイル交換2回に1回はオイルフィルターエレメントも交換しましょう。オイルフィルターも同時に交換する場合、必要になるエンジンオイルの量は増えます。

費用感としては、フィルター込みで5,000〜8,000円程度と考えていればいいでしょう。

ハイエースのタイヤの交換時期と費用

タイヤは走行すると徐々に減っていきます。交換の目安で一番わかりやすいのはスリップサインです。溝の深さが残り1.6mm以下になるとブロック同士が繋がる部分が出てくるので判別することができます。ちなみにスリップサインが出たタイヤでは、車検を受けることができません。

ハイエースのタイヤ交換

では、スリップサインが出るまでは何年乗ってもいいのでしょうか? 実はタイヤには消費期限があり、一般的には製造から4〜5年という期間が設定されています。ゴムはすり減るだけでなく、紫外線や熱、水や油などに晒されることによってダメージを受けます。タイヤのゴムには柔軟性が必要ですが、性能が低下すると、路面への追従性や排水性などが低下し、走りも悪くなります。同時に燃費が悪化したり、スリップして事故につながることもあります。やはりすり減ったタイヤでの走行はマイナスでしかありません。

費用感としては、国産ブランドの純正タイヤサイズ、ホイール脱着とバランス取り、古いタイヤの廃棄料などを含めて8万円前後と考えておけばいいでしょう。なお、スタッドレスタイヤや、サマータイヤでインチアップした場合は、これ以上の金額になります。

その他の消耗品の寿命や交換のサイクル

フロントのブレーキパッドやブレーキローター、リアブレーキシューも距離によって交換すべきです。交換時期は乗り方によって大きく異なるため目視するのが一番ですが、個人ではなかなか大変なので、ディーラーやお店に相談してみましょう。ちなみに数値的には、ブレーキパッドの残量が2mm以下になった場合は交換が必要です。走行距離では、ブレーキパッドは3〜4万km、ブレーキシューは5〜10万km、ブレーキローターは10万kmでの交換が目安になっています。

その他、ワイパーゴムも劣化しやすい部分です。雨の日にフロントウィンドウの水滴をきれいに拭えないと視界が確保できませんね。拭き取りが甘くなってきたり、ワイパーゴムの端に亀裂が入ったらすぐに交換しましょう。

故障した時の修理代について

故障の修理で金額的に一番大きいのは駆動系やエンジンです。エンジンの載せ替えとなると新品で80万円程度、トランスミッションで60万円程度になります。これらは中古やリビルド品もあるので、安価に仕上げたい場合は探してもらうのがいいでしょう。

ハイエースによくある故障では、オルタネーターやインジェクターの不調、ウォーターポンプからの冷却水漏れ、ステアリングギアボックスからの異音などが挙げられます。また、ディーゼルエンジンではDPEの不調なども報告されています。

故障部位によって価格が異なるので一概には言えませんが、販売台数が非常に多いので、新品パーツも一部を除いてそれほど高額ではなく、中古やリビルドも多く出回っています。すべて新品じゃなければ嫌だというのでなければ、中古パーツを上手に使って節約することもできますね。

中古とリビルドの違い

中古パーツとリビルドパーツは、似て非なるものです。中古パーツは文字通り車両から外したままの状態で、リビルドパーツは車両から取り外した後に分解や洗浄、組み直しを行ったものを指します。中古よりもリビルドの方が品質が上のことが多いので、選択できるのであればリビルドがいいでしょう。

フレックスのハイエース保証は?

フレックスのハイエース保証

フレックスでは、新車と中古車のハイエースにそれぞれ独自の保証を用意しています。 新車の場合、メーカーは3年または6万kmまでの保証ですが、メーカー保証が切れた3年以降5年まで、エアコンや電装品全般をフレックスが保証いたします。なお、2年間の走行距離は無制限となります。

中古車の場合は、購入後1年間、エンジンやミッションなどの重要部分から、ナビなどの快適装備まで、406部位に渡って保証いたします。

ハイエースの燃費と燃料代

ハイエースの燃費(ガソリンスタンド)

最近燃料代が高くなり、高速道路のSAにあるガソリンスタンドではハイオクが200円を突破するところまで上昇してきました。ハイエースはガソリンエンジンがレギュラー、ディーゼルエンジンは軽油ですが、どちらも数年前よりもかなり高くなっています。走れば走るほど掛かる燃料代、できることならは安く抑えたいものです。

ハイエースの平均燃費と給油の頻度は?

ハイエースの燃費はモデルやグレードによって異なりますが、ディーゼルエンジン+2WDが一番いい組み合わせとなります。各モデルの燃費をまとめてみました。(下記表の数値は特記以外はすべてWLTCモードの数値です)

ハイエースバン2WDのグレード別燃費

グレード ガソリン ディーゼル
DX 8.8〜9.4km/L 11.7〜12.5km/L
DX GLパッケージ 8.8〜9.4km/L 11.7〜12.5km/L
スーパーGL 8.8〜9.2km/L 11.7〜12.4km/L
スーパーGL DARK PRIME II 8.8〜9.2km/L 12.2〜12.4km/L
(JC08モード)

ハイエースバン4WDのグレード別燃費

グレード ガソリン ディーゼル
DX 8.1km/L 11.0〜11.7km/L
DX GLパッケージ 8.1km/L 11.0〜11.7km/L
スーパーGL 8.1km/L 11.6km/L
スーパーGL DARK PRIME II 8.1km/L 12.0km/L
(JC08モード)
ハイエースワゴンの燃費
グレード 2WD 4WD
DX 8.8km/L 8.1km/L
GL 8.8km/L 8.1km/L
グランドキャビン 8.8km/L 8.1km/L
ハイエースコミューターの燃費
グレード 2WDガソリン 2WDディーゼル 4WDガソリン
DX 8.8km/L 11.6km/L 8.1km/L
GL 8.8km/L 11.6km/L 8.1km/L

登録ナンバー別ハイエースの維持費まとめ

登録ナンバー別でハイエースの維持費を試算してみました。金額は2019年10月以降に初度登録された車両となります。さらに月額で任意保険、駐車場代、ガソリン代が加わりますが、年齢や使用状況に応じてかなり差が出るので、ベースの金額として参考にしてみてください。

3ナンバーワゴン(自家用車) 1ナンバーバン(普通貨物車) 4ナンバーバン(小型貨物車) 8ナンバー(特種用途自動車)
自賠責保険料 2万1,550円(24ヶ月) 2万370円(12ヶ月) x 2年 1万5,050円(12ヶ月) x 2年 3万210円(24ヶ月)
重量税 3万2,800円〜 1万6,400円 x 2年 1万2,300円〜 x 2年 1万6,400円〜
印紙代 1,800円 1,800円 x 2年 1,800円 x 2年 1,800円
自動車税 5万円 x 2年 1万6,000円 x 2年 1万6,000円 x 2年 4万円 x 2年
合計 15万6,150円〜 10万9,140円 9万300円〜 14万6,610円〜

節約術とコスト削減の方法は?

ハイエース維持費の削減方法

塵も積もれば山となるというわけで、毎月のコストが積み上がっていくとかなりの金額になります。年間で維持費を俯瞰してみて、高いと感じた項目が毎月発生しているものの場合は、そこを見直すといいでしょう。項目✕12ヶ月分の効果は意外と大きいものです。というわけで、改めて見直してみたい項目をピックアップしてみました。

任意保険の見直し

任意保険には、ネット型(ダイレクト型)と代理店型がありますが、保険料の安さではネット型保険の方が割安です。見積もりや契約がネット上で完了するので、保険会社は経費を抑えられるので、その分月々の保険料を安く設定できるというわけです。更新時も前倒しで契約をすると割引があるなど、継続すると保険料がお得になるプランもあります。

気になるのは事故時の対応ですが、専用の窓口や専任者を置いている保険会社が多く、代理店型とあまり遜色ないという声も多く聞かれます。筆者も長年ネット型を契約していますが、とくに不都合はなく満足しています。

駐車場代の見直し

車は保管場所が必要です。ご自宅に駐車場がある方はいいですが、賃貸にお住まいだったり、駐車場がない場合は別途借りる必要があります。現在すでに借りている方でも、固定費の見直しとして、駐車場を探してみるのもいいでしょう。

アスファルト敷きよりも砂利敷きの方が安かったり、ちょっと入りにくい場所でも慣れれば使えそうな駐車場が見つかるかもしれません。

駐車場探しで重要なのは安全面

安い駐車場が見つかったとしても、ひとつ注意したいのは、治安です。残念ながらハイエースは盗難件数が非常に多い車種です。人目に付きにくい路地裏の駐車場などは狙われる可能性が高くなります。周囲の状況を見てから契約することをオススメします。

メンテナンススケジュールを管理しましょう

ハイエースの消耗品交換タイミング

季節ごとに行う必要な作業も、コストの面では大きな割合を占めていることが多いようです。

例えば降雪地域にお住まいの場合は、サマータイヤとスタッドレスタイヤの履き替えが年に2回は発生します。自分ですればお金は掛かりませんが、タイヤの積み下ろしや脱着、ジャッキアップ、外したタイヤの保管など、一連の作業を考えると結構な手間になります。

オイル交換も年に数回行うことになります。年間走行距離の多い人は交換頻度が上がるので、自分がどれくらいのペースで走行しているかを考えて、交換タイミングを前もって把握しておくのがいいでしょう。お店によってはオイル交換キャンペーンなども行っている場合があります。

ハイエースに乗り続けている限り1年または2年に1回車検もやって来ます。それなりに大きな金額が必要となるので、毎月車検費用を積み立てておくというのもオススメです。

ボディタイプとナンバー選択でコスト削減できる

8ナンバーキャンピングカー「ウッドビレッジ」

1ナンバーと4ナンバーのハイエースは毎年車検を受ける必要がありますが、重量税と自動車保険は安くすることができます。また、4ナンバーは小型貨物なので維持費をさらに下げることができます。4ナンバー登録できるハイエースは、標準ボディのハイエースバンとなります。

8ナンバー登録のキャンピングカーの維持費は?

8ナンバー登録のキャンピングカーは、特種用途自動車という区分になります。排気量2リッター以下の車で比較すると、自動車税は普通乗用車よりも8ナンバーの方が2割以上安く設定されています。また車検時に支払う自動車重量税も安く、普通乗用車の半額です。

メリットばかりのように思えますが、自賠責保険と任意保険は8ナンバー登録の方が高く設定されています。また、保険会社によっては8ナンバーの任意保険の設定がないこともあります。

8ナンバー登録の初回車検は3年目、それ以降は2年ごとになりますが、特殊車両として普通乗用車よりも高い手数料を設定しているお店もありますが、事前に問い合わせればいいでしょう。

車検の手数料を抑える

車検時に支払う自賠責保険料や税金は法定で一律のため、どこのお店でも変わりません。しかし、車検整備に関する検査手数料はお店で個別に設定しているため差があります。安価に抑えたい場合は、複数のお店で見積もりを取って比較してみるという方法があります。

また、さらに安く車検を済ませるなら、ユーザー車検という手もあります。自分で整備や手続きを行う必要がありますが、業者に依頼する際に発生する手数料は掛からないので安くなります。

中古・リビルド部品の活用やDIYメンテナンスのアイディア

ハイエースオーナーは、DIY派の方も多いですね。かなり面倒な作業もご自身の手で行うかたがいらっしゃいます。お仕事がものづくり系で知識と技術があるから自分でできるというわけです。情報は色々と発信されているので、調べながら作業することもできますね。

いっぽうで「節約のためにDIYしてみたけど、結果的に余計お金が掛かってしまった」ということも多いようです。その試行錯誤も楽しいんですね。そんな遠回りはしたくない、ということであれば、やはり専門店に相談するのがいいでしょう。

パーツについては、中古やリビルドがありますので、上手に活用することをオススメします。しかし、個人売買等で入手したパーツはほとんどの場合保証が付かないことに注意しましょう。

ハイエースは賢いやりくりで維持できます

ハイエースの維持費は賢いやりくりで削減できます

車は買ってからもお金が掛かります。それはハイエースでも一緒ですが、定期的な点検や乗り方の工夫などで維持費を節約したり、事前の手当てで未然に大きな出費を防ぐこともできます。

ただ単に「節約」としてしまうと、つまらなくなってしまうかもしれません。軽い気持ちで楽しみながら少しずつ続けていくのがオススメです。最後にハイエースの維持費についてまとめてみましょう。

ハイエースの維持費の重要性と管理のポイント

ハイエースの維持費は、グレードや乗り方などによってかなり上下しますが、平均すると年間30万円程度と言われています。維持費を抑えるには、次のポイントに注意してみましょう。

・定期的な点検

ハイエースは耐久性が高い車ですが、乗りっぱなしでは本来の性能を発揮し続けることができません。定期的に点検を受けることで、未然にトラブルや故障を防ぐ事ができます。定期点検は有償のものと、無償のものがありますが、いずれにしても長期的に見れば安く済む場合が多いようです。

・適切な運転

どの車にも共通していますが、急発進や急加速、急ハンドル、急ブレーキと、「急」の付く操作はしないことが肝心です。燃費の悪化を招き、タイヤを消耗し、車の各部に負担を掛けることになります。ハンドルを握ったら、スムーズな発進や加速、丁寧なハンドル操作、適切な減速に心掛けましょう。

・自分でできるメンテナンスもある

日頃自分でできる点検もあります。例えばエンジンオイルの量と汚れやタイヤの空気圧、バッテリーやワイパーなどの確認をすることで、ハイエースの性能を維持することができます。プロに任せるところと、自分でできるところを把握すれば、より一層愛着もわくでしょう。

楽しくて豊かなハイエースライフをお手伝いします

ハイエースはフレックスで

新車も中古車も、日常のメンテナンスやカスタムも、ハイエースのことなら何でもお任せください。他店で購入されたお客様ももちろん大歓迎です。ハイエースのプロであるフレックスが快適なハイエースライフをサポートします。

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

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