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古いランクルやプラドが首都圏などで乗れる!?【ディーゼル規制】

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2022年4月、古めのランクルが好きというファンの間で、「ディーゼル規制が廃止されて、今まではダメだった東京や大阪でもランクルの60や70プラドが乗れるようになるかも!」という話が持ち上がりました。そこで今回は、ディーゼル規制も含めた「NOx・PM法」の指定解除について説明していこうと思います。

2023年以降実際に乗れるようになるのか?

にわかに活気づいたオールドランクルファン界隈ですが、結論から言ってしまうとディーゼルエンジンを搭載した低年式のランクルに2023年から乗れるようにはなりません。ディーゼル規制が近年中に解除されるというわけではないのです。
これは、『環境省が「自動車の窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)の排出規制「NOx・PM法」の対策地域の解除方針を、2022年4月中旬にも提示する方針を固めた』という情報が元になっていて、すぐさま規制が撤廃されるというわけではありません。一部では、規制の対象になっていた車両が登録可能になるという報道やコメントがありましたが、どうやら早合点のようです。
あくまでも、排ガス規制を解除する場合、NOx・PMがどれくらいの値であればいいのか?と、実施中の市区町村から環境省に問い合わせがあり、環境省としてはその数値を2022年度中に決定する。ということに過ぎません。

参照サイト:>>自動車NOx・PM法について【環境省】

国の定める法律と自治体の定める条例

そもそも論として、このNOx・PM法は国が定めているものです。正式には「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」という非常に長ったらしい名前の法律です。これは、ガソリン車・ディーゼル車・LPG車が排出するNOxとPMを規制するもので、指定れた型式や年式などに該当する対象車両の登録や継続車検自体が不可能になります。
一方で、自治体は条例でディーゼル貨物車やバス、特殊車両を対象にPMを規制し、不適合車は乗り入れを禁止、または走行禁止としています。ちなみに乗用車(3・5・7ナンバー)は除外されています。

なぜ規制が行われているのか?

このNOx・PM法は、大気汚染が社会問題として取り沙汰された1992年に公布された「自動車NOx法」が元となっていて、2007年に改正されています。とくに大気汚染が深刻だった8都府県の約240市区町村において、基準値を越える排気ガスを排出する車両の通行や通過、車検の継続を認めないという法律(特別措置法)です。
対策前のディーゼルエンジンの排気ガス 当時、東京都知事だった石原慎太郎氏が真っ黒なカーボンが詰まったペットボトルを片手に、「ディーゼルはこんなに黒煙を巻き散らかすんだ」と会見していたことを覚えている方もいらっしゃると思います。酸性雨による森林破壊などもニュースになりました。
規制地域においては車検を取得することができないため、猶予期間がありましたが、現在8都府県で該当する車両に乗っている人は非常に少ない状況です。

規制に該当する車種

ランクル40

規制の対象となっている車両は、古いランクルとランクルプラドのディーゼルエンジン登載車両です。具体的にはランクルが40、60、70、80、100、プラドは70、90、120が該当します。1ナンバーのディーゼル車ということです。

対策地域ではどうなっているのか?

NOx・PM法では、継続して車検が取れないということでしたが、規制地域に該当する各自治体では、条例で運行などに規制を掛けています。たとえば、東京都は「乗り入れ自体がNG」であったり、大阪府は「通過ならばOK」、兵庫県では「一部路線に限って通過はOK」というように、自治体によって規制内容に違いがあります。

規制解除の話が出た背景は?

今回規制解除が話題に上がったのはなぜでしょうか? まず、燃料やエンジンの改良などで排出ガス自体がきれいになってきていること。その結果、深刻だった大気汚染が減少傾向であること。さらに電気自動車やハイブリッド車などの普及が進みつつあることなどが背景にあるようです。

解除に当たっては、次の指標などに基づいて自治体が国に申請をするという流れになります。
①NOx・PMの数値が減少、または低い値で横ばい状態であること。
②交通量が現在の2倍になっても国の環境基準を達成できること。


ちなみに、2022年現在、8都府県(首都圏:東京・千葉・埼玉・神奈川/中京圏:愛知・三重/関西圏:大阪・兵庫)ではPMの排出削減目標をすでに達成しており、東京都を除く7府県ではNOxの排出削減目標も達成しているというのが現状です。

自治体のスタンスは?

自治体としては、環境省が決定するNOxとPMの数値を確認したうえで、解除するかしないかを判断するということになります。現在、愛知県と三重県の2県は解除に前向きという噂もあるようですが、基本的には現状維持の方向性のようです。

古いランクルやプラドに乗りたい人はFLEXにご相談を

ランクル60や40といったクラシカルなモデルは独特の雰囲気があり、やはりその魅力には代えがたいものがあります。そしてランクル80や100、プラド120などはまだまだ現役で乗ることができるクルマです。

NOx・PM規制解除をするには

ランクルプラド70 ディーゼルエンジン

そんな古いランクルやランクルプラドに規制地域では乗ることができないかというと、方法があります。車両にDPFと呼ばれる装置を装着してPMの排出を低減させ、コンピュータのセッティングなどによりNOxの低減を行うことで、排気ガスの成分を基準値内に抑えます。その上で試験を受けて合格すると自動車排出試験結果証明書(排ガスレポート)が発行され、車検を取得することができます。費用はそれなりに掛かりますが、継続して車検が受けられるので、規制地域でもディーゼルエンジンを登載した古いランクルやランクルプラドに乗ることができるようになるというわけです。
DPF ちなみに車検証の備考欄には、『使用車種規制(NOx・PM)適合。NOx・PM法対応変更有。この自動車の使用の本拠はNOx・PM対策地域内です』と記載されることになります。

参照サイト:日本自動車輸送技術協会

知識と経験でサポートします

ランクル60 排気ガス検査の合格率は全体で3割程度とも言われていますが、FLEXではディーゼルエンジンを搭載した古いランクルやランクルプラドを何台も手掛けてきています。もちろん規制地域での車検取得についてもノウハウが豊富です。
クラシカルなランクルに乗りたい。今のクルマにはない独特な世界を味わいたい。そんな夢をお持ちの方は、ぜひFLEXにご相談ください。車両探しから車検適合まで、しっかりとお手伝いいたします。

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執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

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