ランドクルーザー70プラドと90プラドを徹底比較

性格もスタイルも両極端の70プラドと90プラドを比較してみました

ランドクルーザーの70プラドと90プラドが新車で販売されていていた1990年代は、バブルに沸く好景気の中で4WDやRVといったクルマがたくさん登場しました。ボディデザインが大きく様変わりし、高価格車のプレミアム性が増す中で、ランドクルーザーにもさらに使い勝手が良く、もっと乗りやすいモデルの登場が望まれ、そういった背景からランドクルーザープラドは誕生しました。最初のプラドは1990年4月に誕生した70プラドです。実用一点張りだったランクル70バンをベースにディーゼルエンジンの排気量を落とし、サスペンションはリーフスプリングからコイルスプリングへ、内装はインパネやドアトリムが優しいデザインや色へと大きく変わり、マスクはヘッドランプを角目にするなど親しみやすい表情になりました。そしてランクル70プラドの後継として1996年5月に登場したランクル90プラドは、骨格からボディ内外のデザインに至るまで一新。70プラドから受け継いだディーゼルエンジンに加えてガソリンエンジンも新たに搭載。乗用車としての洗練度がグッと増したのです。クルマとしてのスタイルや構造が大きく異なるランクル70プラドと90プラド。ここではそれぞれの違いや購入時に気になる点をまとめて解説します。なお、それぞれの詳細なスペックや仕様変更のタイムラインなどについては、各項目の最後に示した「関連記事」で確認してみてください。

人気のランクルプラド70

70プラドと90プラド デザインやサイズを比較

室内空間の広さはほぼ互角

激動の時代に生まれたランクル70プラドと90プラドは似ても似つかぬスタイルです。相違点として象徴的なのはボディのデザインの他にそれによって生み出された室内装備にあります。70プラドのボディはマスクとエンジンルームまわりを除けば基本的に70バンと同じ。スクエアなシルエットでフロントウインドウが切り立っています。オーバーフェンダーが付くモデルは3ナンバー(普通車)ボディですが、70バン同様に小型車サイズのボディでありながら、スクエア形状のおかげで室内は広々としています。切り立ったフロントウインドウのおかげでドライバーの視角は広く室内も前後で余裕があり、四隅まで広くて使い勝手の良い荷室も70プラドの大きな特徴です。90プラドは角が取れてスッキリとしたシャープさが印象的なボディで、フロントウインドウもかなり傾いてスタイリッシュになりました。ボディサイズは70プラドよりワイドになったおかげで傾斜があっても室内の空間は拡大されています。インパネの前後方向の厚みが70プラドよりも増して立体的になっていますが、ボディ設計技術の進化のおかげか室内前後の広さも70プラドとほとんど変わりません。レトロ感漂うスクエアか、現代的なシャープさか。ボディデザインについては好みの分かれるところですが、ボディのサイズ感や室内の広さについてはほぼ同じと考えてよいでしょう。

車種 ランドクルーザー70プラド ランドクルーザー90プラド
販売時期 1990年4月~1996年4月 1996年5月~2002年9月
全長 4,615mm 4,690mm
全幅 1,790mm 1,820mm
全高 1,900mm 1,915mm
最小回転半径 6.1m 5.7m
車両重量 1,900~1,980kg 1,740~2,040kg
乗車定員 8名 8名
エンジン種類 ガソリン:設定なし
ディーゼル:2.5L(直4ターボ:2L-T)→3.0L(直4ターボ:1KZ-TE)
ガソリン:2.7L(直4:3RZ-FE)/3.4L(V6:5VZ-FE)
ディーゼル:3.0L(直4ターボ:1KZ-TE)→3.0L(直4ターボ:1KD-FTV)
4WD方式 パートタイム フルタイム
新車時価格 246~321万円 266~352万円

※70プラド、90プラド、120プラドはそれぞれ4ドアのスペック
※ボディサイズは代表的最終モデル(オプション装備等を除く)
※車両重量はオプション装備等を除く
※新車時価格は最終型のメーカー希望小売価格(税込)

70プラドと90プラド エンジン比較

ディーゼルもガソリンも経済性よりたくましさで選びたい

ランクル70プラドの直4ディーゼルターボエンジンは前期(~1993年4月)モデルで2.4リッター、後期(1993年5月~)は3リッターです。これに対してランクル90プラドは70プラド後期型と同じ3.0リッターのディーゼルターボのほかに、2.7リッター直4ガソリンエンジンと3.4リッターV6ガソリンの2機種が加わりました。それぞれの特徴は、2.4リッターのディーゼルターボは自動車税制の面では他より1~2ランク軽いものの4ドアの70プラドには少々力不足です。3.0リッターのディーゼルターボは当時、名機と呼ばれたほどのたくましさを有し、ふたつのディーゼルターボエンジンでは実力差が鮮明です。2.7リッターのガソリンエンジンは90プラド最量販グレードの5ドアTXとともに愛されたエンジンです。性格は軽快でよく回り、3ドアモデルでは生き生きとした走りが楽しめますが、重めの5ドアモデルではやはり力不足は否めません。3.4リッターのV6ガソリンエンジンは90プラドの心臓としてまったく不足を感じません。トルクはまずまずで特別太いわけではないのですが、よく回るのでパワーで走るという印象です。しかしながら重いボディを引っ張るため、どれも現代のエンジンに比べて燃費はお世辞にも良いとは言えません。特にこの時期のディーゼルターボエンジンは燃費や排気ガス浄化の性能よりも競争の激しい市場を意識して出力特性に重きを置いていました。V6ガソリンエンジンや3.0リッターのディーゼルターボエンジンの搭載車は今となっては経済性は今ひとつですが、扱いやすくストレスを感じない性能を持っているという点でオススメです。

70プラドと90プラド 足回り比較

「オフロード性能&カスタムの自由度」vs「高速性能&乗り心地」のせめぎ合い

ランクル70プラドのサスペンションは、前後ともリジッドアクスルとコイルスプリングの組み合わせ。対するランクル90プラドはフロントがダブルウィッシュボーン式の独立懸架とコイルスプリング、リアはリジッドアクスルとコイルスプリングの組み合わせです。両者ではフロントサスペンションの形式が決定的に異なるわけですが、70プラドはランクル伝統のトラックのようなスタイルの中でスプリングだけ変えて乗り心地を良くしたもの。90プラドは幅広い速度域でふらつきにくい安定性やハンドリングの素直さを追求したものと言えます。開発された時代が違い、形式が大幅に異なるので比較は難しいのですが、90プラドの方がトータルバランスは良く、時代にマッチしたサスペンションを備えていることになります。しかしながら、カスタムの世界では見方がちょっと変わります。70プラドはスプリングの交換が容易で、リフトアップ量の自由度も高め。90プラドは70プラドほどのリフトアップができません。オフロードを走る上でも比較的フロントサスペンションが足かせになることが多いのです。とはいえ、アフターパーツを駆使すればオンロードでの走行性能や乗り心地を引き換えに、70プラドと同等のカスタムスタイルが作れないわけではありません。一般的に(どちらかと言えば)、リフトアップスタイルやオフロード走行を楽しめるのは70プラド、乗り心地が良く高速移動も快適なのが90プラドということになります。

70プラドと90プラド カスタムスタイル比較

カスタムパーツはリフトアップやレトロスタイルで豊富

ランクル70プラドと90プラド、アフターマーケットに流通するそれぞれのカスタムパーツは新車販売時に比べてだいぶ減っています。とはいえ、人気の高いカスタム用のパーツはまだまだ手に入れやすいと言えるでしょう。スプリングやショックアブソーバーなどのサスペンションパーツやタイヤ&ホイールはいまだに豊富な選択肢がありますし、ランクル70プラドではそのレトロイメージをグレードアップするグリルやヘッドランプまわりのパーツなど、意外とも思えるほど豊富に揃うのです。90プラドでもレトロ感を強調するカスタムが注目されているため、全国のFLEXランクル取扱店ではオリジナルのパーツやカスタムを手がけています。リフトアップやタイヤの大径化、レトロカスタムなどでは心配は無用でしょう。近ごろではFLEXオリジナルのコンプリートカスタムの注目度が上がっていて、ランクル70プラドでは「ランドクルーザー70プラド・LESLIE」、ランクル90プラドでは「アメリカンクラシック」や「カラーボム」がランクルの中古車市場で話題を振りまいています。以上のように意外に華やかなカスタム環境で賑わいを見せるランクル70プラドと90プラドですが、カスタムのしやすさという点では互角と言えます。オーバーフェンダーやバンパーガードのような派手なエクステリアパーツはめっきり減りましたが、そのようなパーツによるカスタムはほとんど過去のものと言えるかもしれません。ランクルの個性を際立たせたり引き出したり伸ばしたりといった、ランクルの本質部分のカスタムが今の時代にマッチしているのです。

ランクルのディーゼルターボエンジン

丁寧にメンテしてほしいのはディーゼルターボエンジン

ランドクルーザーは一般的な乗用車よりも厳しい基準で開発され、高い耐久性が与えられています。それはボディ、シャシー、エンジン、トランスミッション、そして内装に至るまで、すべての構成要素に共通のこと。数多くの海外市場でタフネスさを発揮し、厚い信頼に支えられているのにはキチンとしたわけがあるのです。とはいえ、古いクルマは整備や修理がどうしても必要になってきます。それはどんなクルマにも共通で、ランドクルーザーとて例外ではありません。ランクル70プラドと90プラドで古くなると壊れる可能性が高まる部分として、大きなものは何と言ってもエンジンでしょう。中古車なのでそれまでの乗り方やメンテナンスの度合にもよって大きく左右されますが、特にディーゼルターボエンジンは古くなってくると気になることが出てきます。まずターボチャージャーの消耗度が比較的高いというデータがあります。毎分何10万回も高速回転しているので、軸部の消耗やシール部分の劣化が気になるところです。軸部が摩耗すると異音を発したり潤滑が不十分になったりして焼き付く可能性があるのです。

中古車市場では価格も高めで台数も多いランクル70プラド

中古車市場ではランクル70プラドも90プラドも今でもたくさん流通しています。それは丈夫で長持ちである上に大切に乗ってきたファンが多いからにほかなりません。日本にある中古車台数はランクル70プラドがおよそ300台、ランクル90プラドは200台ほどとなっています。新車販売台数では90プラドの方が圧倒的に多かったのに中古車台数が70プラドより少ないのは、今もユーザーが乗っている数が多いから。今後は90プラドの中古車の方が多くなっていくはずです。中古車価格の幅は70プラドで40万円~270万円、90プラドで45万円~220万円。70プラドの方が価格幅は大きく、高価格なモデルも多い結果となりました。中古車の場合、価格の差は人気の差を意味します。特にライフタイムが長いランドクルーザーでは、モデルの年式は価格決定の上であまり重視されていないようです。さらに70プラドはカスタムされているケースが多く、その分も加味された価格と言えるでしょう。FLEXでは常時およそ200台の70プラド、50台の90プラドをそれぞれストックしているので、気になったら中古車販売ページにアクセスしてみましょう。

ランクルプラド90 オススメの中古車在庫

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