【最新版】トヨタ ランドクルーザー150プラド:中古車購入ガイド | フレックス

【最新版】トヨタ ランドクルーザー150プラド:中古車購入ガイド

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ランドクルーザー150プラド 中古車購入ガイド

ランドクルーザー150プラドとはどんなクルマ?

走りの電子制御技術ここに極まれり!

ランドクルーザー150プラドは、ランドクルーザー120プラドの後継として2009年9月にデビューしたライト系ランドクルーザーです。ライト系ランドクルーザーの起源は、ヘビー系ランドクルーザー70バンから派生し1985年に発売された70ワゴンに端を発します。
プラド」の歴史としてはその次世代のランドクルーザー70プラドから始まり、次いで90プラド120プラド、そしてこの150プラドへと続いてきました。元々ライト系ランドクルーザーは、ワークホースとして世界の悪路で働くヘビー系の70バンと、シリーズのフラッグシップ(現行型はランドクルーザー200)の中間にあって、幅広いユーザー層に向け実用かつ快適なマルチパーパスSUVとして開発されてきました。しかしながら、ランドクルーザー150プラドは高級志向の度合が限りなくランドクルーザー200に近づき、オフロードの走破性が70バンにも決して引けを取らない実力を身につけるまでに進化。そうした仕様や性能を実現させたのは、骨格となるフレームやボディの格段の剛性アップ、そして快適さや安全性など走りの性能を支える高性能な電子制御デバイスの採用です。インパネやシートをはじめとしたインテリアの質を向上させた製造技術の進化も、もちろんそれに当てはまります。ランドクルーザー200との違いは、もはやエンジンやボディサイズが違うだけとも言えるほどの充実度。それがランドクルーザー150プラドなのです。

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ランドクルーザー150プラド 歴代モデルとのエクステリア&インテリア比較

    
車種 ランドクルーザー90プラド ランドクルーザー120プラド ランドクルーザー150プラド
販売時期 1996年5月~2002年9月 2002年10月~2009年8月 2009年9月~
全長 4,690mm 4,715mm 4,760mm
全幅 1,820mm 1,875mm 1,885mm
全高 1,915mm 1,855mm 1,835mm
最小回転半径 5.7m 5.7m 5.8m
車両重量 1,740~2,040kg 1,880~2,060kg 2,040~2,300kg
乗車定員 5~8名 5~8名 5~7名
エンジン種類 ガソリン:2.7L(直4:3RZ-FE)/3.4L(V6:5VZ-FE)
ディーゼル:3.0L(直4ターボ:1KZ-TE)→3.0L(直4ターボ:1KD-FTV)
ガソリン:2.7L(直4:3RZ-FE)→2.7L(直4:2TR-FE)/3.4L(V6:5VZ-FE)→4.0L(1GR-FE)
ディーゼル:3.0L(直4ターボ:1KD-FTV)
ガソリン:2.7L(直4:2TR-FE)/4.0L(V6:1GR-FE)
ディーゼル:2.8L(直4ターボ:1GD-FTV)
4WD方式 フルタイム フルタイム フルタイム
新車時価格 266~352万円305~437万円 335~513万円

※90プラド、120プラド、150プラドはそれぞれ4ドアのスペック
※ボディサイズは代表的最終モデル(オプション装備等を除く)
※車両重量はオプション装備等を除く
※新車時価格は最終型のメーカー希望小売価格(税込)

ランドクルーザー150プラド-スペック比較

ボディサイズはほぼ変わらずユーティリティー性が格段に向上

ランドクルーザー150プラドは、3ドア車/5ドア車構成だった先代120プラドまでと異なり、5ドアのみのボディスタイルとなりました。グレード構成は初期モデルで下からTX、TX・Lパッケージ、TZ、TZ-Gの4つ。2.7Lガソリンエンジン車にTXとTX・Lパッケージがあり、4.0Lガソリンエンジン車にはTXのほかTZ、TZ-Gが設定。ボディのデザインは重厚さが増し、先代より力強さが強調されています。すべてのグレードでオーバーフェンダーを持たないことで、さらにオトナなスタイルに成長したとも言えるでしょう。120プラドの5ドア車とボディサイズで比べるとほぼ同じです。全長で45mm伸びていますがそれはキャビンの衝突安全性やインパネの作りに費やされたようで、室内長も120プラドと同等。ボディの内外装で120プラドからの大きな進化ポイントは何より室内のユーティリティー性にあります。2列目シートは4:2:4の3分割の可倒式とし、足元のスペースを広げる135mmものスライド機構を採用。同時に3列目シートへの乗降性向上のためのウォークイン機構(左側)が付きました。さらにこの3列目シートにはスイッチ操作で格納と復帰を可能とした電動フロア格納機構を盛り込みつつ、先代120プラドに比べて50mmも床面が下がっています。ランドクルーザー150プラドは室内ユーティリティー性の充実度がさらに高まり、人をたくさん乗せることと荷物を上手に積むこと、つまり乗用車としての性能が大きく向上しているのです。

ランドクルーザー150プラドの悪路走破性

数々の先進機能が安全快適な走りと悪路走破性を向上させた

クルマの骨格となるフレームと、そこに載るエンジンやサスペンションはランドクルーザー120プラドから大きく変わっていませんが、それは形式上のこと。ラダー(ハシゴ)形のフレームは剛性が格段に増し、エンジンは経済性や出力特性、それに排気ガスのクリーン性能が見直され、パワートレインやサスペンションは電子制御技術のバックアップをより多く受けるようになりました。これら新技術の中で特に走りの性能を大きく進化させたのはパワートレインやサスペンションの電子制御技術です。それにはまず、走りの状況に応じて前後サスペンションのスタビライザー効果を最適にコントロールするKDSS(キネティック・ダイナミック・サスペンション・システム)。オフロードでエンジンとブレーキを自動的にコントロールして極低速を保持しながら走破性と安定性を高い次元で確保するクロールコントロール。そして砂地、がれき、モーグル、岩石路などにおいてトラクションコントロールの作用を切り替えることで走破性を高めるマルチテレインセレクトなど。これらはランドクルーザー200にも採用された高級なメカニズムでもありますが、ボディがやや小さく軽量である点でランドクルーザー150プラドの方がその効果を十分に発揮できます。走りの安定性やオフロードの走破性はランドクルーザー200とほぼ同等か、走行シーンによってはランドクルーザー200よりも高い性能を実現していると言えます。

ランドクルーザー150プラド 仕様&装備の変遷

2009年9月

ランドクルーザー120プラドの後継としてランドクルーザー150プラドが登場。5ドア仕様専用車両となり全車ともオーバーフェンダーレスの3ナンバーボディに。搭載エンジンはディーゼル排出ガス規制の強化を受けてそれまでのディーゼルエンジンが省かれ、4.0リッターV6と2.7リッター直列4気筒のガソリンエンジン2機種となった。

2013年9月

最初のマイナーチェンジ。フロントグリルを大型化し、フロントバンパー、リアコンビネーションランプ、リアガーニッシュのデザインを変更。マルチインフォメーションディスプレイは大型カラーTFT液晶に変更されオフロード走行支援等の様々な情報を表示するようになった。同時にマルチテレインセレクトは走行設定を4モードから5モードに増している。また一部上級グレードにはヘッドランプ(ロービーム)にLEDランプを採用した。

2015年6月

一部改良。4.0リッターV6ガソリンエンジンに代わって2.8リッター直列4気筒のクリーンディーゼルエンジンを採用。TX、TX・Lパッケージでこの2.8リッター直4クリーンディーゼルエンジンと2.7リッター直4ガソリンが選べるようになり、最上級グレードのTZ-Gは2.8リッター直4クリーンディーゼルエンジンが専用で載る。

ランドクルーザー150プラドのエンジン

ランドクルーザー150プラド エンジンの種類

ランドクルーザー150プラドに搭載されるエンジンは、発売当初は4.0リッターV6の1GR-FEと2.7リッター直4の2TR-FEという2機種のガソリンエンジンのみでした。そして2015年6月の一部改良のタイミングで新開発の2.8リッター直4クリーンディーゼルエンジンが投入され、代わりに4.0リッターV6ガソリンエンジンが省かれました。ランドクルーザープラドにディーゼルエンジン車が復活したのは120プラド時代の2007年7月以来およそ8年ぶりのこと。その間ディーゼルエンジンが姿を消していたのは、日本のディーゼル排出ガス規制が世界一厳しくなっていたからです。それが近年ランドクルーザープラドの大きな市場であるヨーロッパでも日本と同等の規制値(ユーロ6)に高められたことをキッカケに、トヨタは重い腰を上げて世界標準のクリーンディーゼルエンジンを開発。日本仕様の150プラドにも搭載できたというわけです。このエンジン変更はディーゼルエンジンファンが待ち望んでいたことであり、さらに150プラドのファンを増やすことにもなりました。燃費の良さはもちろん持ち前のトルクフルなたくましさに加え、加速も同排気量のガソリンエンジンを凌駕。しかも4.0リッターV6ガソリンエンジンよりも2ランクも自動車税額が低いのです。精密な燃料噴射装置を備える最新鋭のクリーンディーゼルエンジンだけに車両価格にはそれなりにキックバックがありましたが、長い目で見ると経済性の優位さは明らかです。

ランドクルーザー150プラド 試乗インプレッション&レポート

ランドクルーザー150プラドのディーゼルエンジン

ガソリンとクリーンディーゼル、それぞれにメリットがある

150プラドの量販グレードTX、TX・Lパッケージで選ばれるのはほとんどが2.7リッター直4ガソリンエンジンです。このエンジンは燃費や税金などの経済性、そして150プラドとのマッチングの両面におけるバランスの良さが最大の美点です。4.0リッターV6ガソリンや、それに代わった2.8リッター直4クリーンディーゼルと比べると、走りについては明らかな差があります。しかし、それは乗り比べて感じることであって、ランドクルーザー150プラドのエンジンとして絶対的に劣っているわけではありません。2トン超えのボディをスルスルと発進させるスムーズさ、ATの絶妙な変速タイミングも手伝っての市街における加減速の小気味よさ、そして高速道路での快適なクルーズ感覚はクルマと人の一体感を覚えるほどです。新車価格を比べると他のエンジン搭載モデルより30~40万円もリーズナブルですから、経済性を優先するならばこちらを選んだ方が賢明です。
一方で4.0リッターV6ガソリンエンジンの搭載車は、走りのあらゆる場面でやや粗野とも言える元気の良さが目立ちます。アクセルペダルの踏み加減に敏感に反応することでそう感じさせるわけですが、ジェントルなペダル操作を心がければ快適に、しかも力強く走れるのです。低速回転時のトルクも申し分なく、オフロードでは誰が運転しても力強いパフォーマンスを発揮できるでしょう。新開発の2.8リッター直4クリーンディーゼルは4.0リッターV6の荒削りな性格が大人になった頼もしさを感じます。ターボでも低速回転域から太いトルクが立ち上がり、息切れする様子もなく軽々と高速走行まで引っ張ります。追い越し加速でも機敏に反応して気持ち良く速度が乗ります。ひと昔前のディーゼルエンジンとはすべてにおいてまったくの別物なので、10数年ぶりにランドクルーザーのディーゼル車に乗ったファンなら、その実力の高さに驚くかもしれません。

電子制御を駆使した真のマルチパーパス4WD

ランドクルーザー150プラドの走行性能に大きく作用する各種電子制御装置。それらは意外にどれも存在をアピールしないように働くことで、極めて安定性の高い自然な走りをサポートしてくれます。たとえばKDSSはコーナーで起こるロールを抑えて安定した車両姿勢を保持させるもの。ランドクルーザー150プラドは背高の高重心スタイルですから、そのままでは大きなロールを起こしがちです。ロールは乗員を不安に、走りを不安定にさせるものですが、KDSSの作用によってドライバーは横Gを感じながらも自然な姿勢でステアリングを握っていられます。山岳路などではカーブの手前でさほどスピードを落とさずに済むため、スムーズなコーナリングとなります。コーナリング中に無駄な加減速をしなくて済むため車両姿勢が不安定にならず、燃料の消費も抑えられて一挙両得というわけです。また、マルチテレインセレクトはオフロードでの走りをサポート。路面状況によってスリップまたは空転してしまうタイヤの回転に自動的にブレーキをかけ、他の接地しているタイヤに駆動力を伝えて走りの安定さを失わないようにするデバイスです。
先代ランドクルーザー120プラドに採用された4輪TRC(トラクションコントロール)の進化版で、年式によって4つ~5つの路面モードから任意で選んでダイアルでセットして使います。システムが想定しているオフロードにはタイヤが隠れるほどのドロドロの不整地やボディが大きく傾くほどの岩を越える場面もありますが、一般的には雪道や土砂のダート路などでの使用がほとんどになるでしょう。タイヤのスリップやタイヤが浮いての空転は駆動力をロスして小刻みに不安定な速度変化を引き起こします。怖いのは4輪の駆動力バランスが崩れて車両姿勢を乱すこと。特にカーブを曲がっている最中や坂道を登ったり降りたりするときは危険です。マルチテレインセレクトは、サスペンションの動きや4つのタイヤのそれぞれの回転数などを常に検知していて、不自然な挙動を起こしそうになると瞬時に働いて車両の安定性を保持してくれます。

ランドクルーザー150プラド 中古車選びのポイント

ランドクルーザー150プラド 販売車両

中古車市場ではまだまだ少数だが狙い目は中間グレード

発売されたのが2009年9月ですから、中古車市場に出るランドクルーザー150プラドの車検回数は多くても2回。台数もそこそこ出回ってきています。グレードはやはりTXやTX・Lパッケージの2.7リッター直4ガソリン仕様が多めです。現行モデルでも搭載されているエンジンなので価値はさほど下がっていないため価格も大きな落ち込みがありません。また、ノーマルかそれに限りなく近いモデルも見つかります。となるとポイントは装備類の違いでしょうか。上位グレードのZXやZX-Gは最初から快適でゼイタクな装備が標準で付いているものがほとんどですが、TX、TX・Lパッケージは様々です。マルチテレインセレクトはオフロードを走る機会がないなら無用の長物になります。装備内容をよく確かめてから購入を決めたいものですね。しかしやっぱりクリーンディーゼルが欲しいとなると400万円超えは覚悟しなければなりません。追加発売されてから1年も経っていませんから、コンディションの良さは言うまでもありません。

これ以上ないほどに熟成したプラドに長く乗る

発売から7年目でそろそろ次世代プラドのデビューが気になる頃かもしれません。しかしランドクルーザー150プラドはプラドとしての熟成度が高まるところまで高まっているので、次を待つより中古車で購入するのはある意味カシコイ判断と言えます。熟成度が高まっていると言える理由は、まず先代ランドクルーザー120プラドからの機能的な変更点は電子制御に頼る部分がほとんどだったこと。次にランドクルーザーファンに向けての最終兵器であるディーゼルエンジンがクリーンディーゼルとして復活したこと。そして何かと影響し合う上級ランドクルーザー200の仕様や装備にしばらく大きな変化がなく、これに150プラドの内容がほぼ追いついていること、などによってランドクルーザー150プラドは「プラド」というより「ランドクルーザー」としても熟成していると考えられるからです。ランドクルーザーが今後どのように進化していくのかは分かりませんが、これほど快適で、いつも安心していられて、カスタムも存分に楽しめて、どんな道でも頼れるマルチプレーヤーは他にありません。ランクルがもっと高価になってハイブリッドや燃料電池で走るようになる前に、クロカンらしいランドクルーザーに今のうちに乗りましょう。

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執筆者

武内 祐徳(たけうち ひろのり)
モトクロス/エンデューロなどダート系2輪レース参戦を趣味としており、マシンを運ぶためのトランスポーターとしてハイエースを所有。学生時代に建築を学んできた知識を活かし、自らハイエースの内装カスタムなども手掛ける。ハイエースやランクルの素晴らしさを多くの人に知ってほしいと自動車ウェブメディアの編集者へ転身。得意な車種はハイエース/ランドクルーザー/ロードスター/ジムニーなど。

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