ラリー北海道 LEG2 SS9〜12 手負いのトライトンが吠える! 最終日、4つのSSを最後まで走り切れたのか?! | フレックス

ラリー北海道 LEG2 SS9〜12 手負いのトライトンが吠える! 最終日、4つのSSを最後まで走り切れたのか?!

トライトンの記事|,,,,

  • 投稿日:2025/9/10
  • 更新日:2025/9/10

前日のLEG1で発生したスローダウンはサブコンと純正ECUが上手く噛み合わなかったことが原因でした。三菱のエンジニアとFLEXのメカニックにより復活したFLEXトライトン、果たしてLEG2での巻き返しはなるのでしょうか? できる限りのことをやり尽くして完走を目指します。

走りが戻ってきた前半のLEG2

LEG2のSSは、球場の跡地を使ったスーパーSSであるIKEDA 1(0.5km)、OTOFUKE REVERSE 1(6.12km)、サービスを挟んで再びIKEDA 2とOTOFUKE REVERSE 2という構成です。箱庭であるスーパーSS2本と短いSS2本では、トップを狙うのはまず難しい状況です。クラスのランキングは二の次で、LEG2はトライトンのポテンシャルを最大限に引き出し、現時点でできる最高の走りをしようと川畑選手は考えています。

朝から雨が降り、路面コンディションはよくありません。しかし、ドリフト世界チャンピオンである川畑選手としては逆にラッキーかもしれません。

やはりスリッピーな方が得意?

スリッピーな路面でマシンを的確にコントロールできているようで、最初のSS9 IKEDA 1では、マツダCX-60を駆る寺川選手に次いで2番手のタイムをマーク。やはり滑りやすい路面のほうが得意なのかもしれません。

続くSS10 OTOFUKE REVERSE 1では、番場選手、寺川選手に次いで3番手と、トラブルが発生したLEG1を思わせない走りが戻ってきています。それでも上位の選手には約6kmのコースで5〜6秒程度のビハインド。

「パワーがあればぶっち切れるんですけどね」と川畑選手も歯がゆそうです。ちなみにTDIチューニングのサブコンは前半の2本のSSでは未使用。後半の2本でサブコンを使うのかはドライバーに判断が委ねられました。

ドリフターの本領発揮! 池田SSSでトップタイムをマーク!

ラリー北海道2025 LEG2 SS11 IKEDA 2

サービスを挟んで迎えた本日3本目となるSS11 IKEDA 2。ついにドリフター魂が覚醒! 川畑選手はトライトンを見事に操り、なんとクラストップのタイムを叩き出しました! もちろんラリー終盤ということもあり、上位陣はリードを見てペースを抑えている可能性もありますが、それでもわずか500mのショートコースで2位に約2秒の差を付けてのフィニッシュはお見事です!

ラリー北海道2025 LEG2 SS11 IKEDA 2

そして最後のステージとなるSS12 OTOFUKE REVERSE 2。鬼神の走りを見せつけ、コースのギャラリーを大いに沸かせ、番場選手に次ぐ2位でフィニッシュ。最終的にはクラス8位でラリー北海道を終えました。

最後のSSまで全力を出し切りました

今大会の最終SSであるOTOFUKE REVERSE 2を走り終えて、北愛国のサービスパークに戻る途中で、FLEXトライトンはパワーダウン、再びセーフティモードとなってしまいました。リエゾン区間は一般道を使用するため、セーフティモードの状態でも走行自体に支障はなく、もちろんタイム計測はされないのでペナルティもありません。

最後の最後、力を使い果たして戻ってきたトライトンと川端・中谷選手を、哀川翔総監督とチームが出迎えます。

レース車両の開発はトライ&エラーの連続

LEG2の走りがとてもよかっただけに、LEG1でのセーフティモード入りが悔やまれます。あのパワーダウンがなければ、というのはタラレバで、レースは結果がすべて。川畑選手のポテンシャルは非常に高く、チームは、さらなるアップデートとテストによるトラブルシューティングを行い、「その走りに応えられる車を作り上げよう」と強く決意しました。

市販車をベースにしてレース車両を仕立てるには、多くのリスクとハードルがあります。特に今回のトライトンはクリーンディーゼルエンジンがプラスにもマイナスにも作用しました。パワーを上げると煤が増える。煤を減らすとパワーが出ない。もっとパワーが欲しい我々にとって、煤とそれを浄化するDPFの存在は攻略しなければならない存在です。

今後も試行錯誤しながら開発を行い、トライトンの戦闘力を高めていく必要があります。三菱自動車のエンジニアも現状を把握してもらっています。我々同様に歯がゆい思いをしているはずなので、きっといい解決策が見つかることでしょう。

「やるならば真ん中に立ちたい」

ラリー北海道2025 LEG2 哀川翔総監督

哀川翔総監督

「悔しい結果には終わりましたけど、それは来年の課題として来年に向けて頑張ってもらいたいですね。いろんな方々も『来年に向けて』と言ってくれているので、一歩ずつ進歩していきたい。やっぱり3年くらい掛かると思うんです、1台のレースマシンを作り上げるには。だから悔しい思いもあると思うけど、もうちょっと頑張って」

ラリー北海道2025 LEG2 哀川翔総監督

「たぶん改善策は見つかると思います。試せることはまだまだあるから。自分も期待しています!」

ラリー北海道2025 LEG2 哀川翔総監督

「諦めてないですよ。川畑君の走りは間違いないんで、あとはマシンがついてくれば1位は絶対取れるんで、応援してます!」

川畑選手

ラリー北海道2025 LEG2 川畑選手

「今回は、途中で何度も心が折れそうになりました。ドライバーとしての勝負ができない残念な気持ちを抱えながら、他の選手たちと同じところを通ってサービスに帰らなければならない。1日が長く感じられたラリーでした。でも、池田SSでは、トップタイムが取れたのでよかったと思っています」

ラリー北海道2025 LEG2 川畑選手

「今回のラリー北海道は浮き沈みはあったけど、沈んだまま終わりたくありませんでした。なので2日目はしっかり気持ちを切り替えて、最後はむちゃくちゃ気合い入れて走りました。リスクはあったけど、それを超える集中で、トライトンのポテンシャルを引き出せたと思っています」

中谷選手

ラリー北海道2025 LEG2  中谷選手

「とても悔しい思いでいっぱいです。でもこれを糧にして、次に繋げられればいいと思っています。やるしかないですね。次回も頑張ります」

応援ありがとうございました!

ラリー北海道2025 LEG2 FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES

ラリー北海道2025、FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES1チームは、クラス8位という結果に終わりました。トライトンの秘めたポテンシャルをさらに引き出すべく開発を進めて、さらなる上位、そして表彰台の頂点を目指して行きたいと思います。これからもチームへの応援をよろしくお願いいたします。

出典

  1. FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESチーム【公式サイト】

執筆者

熊崎 圭輔(くまさき けいすけ)
元輸入車カスタム雑誌の編集長。ドイツ語圏を中心にレンタカーで走り回った旅好き。その後MOTAに移籍。副編集長として、新型車をはじめクルマに関する記事制作に従事。国内外を問わずドレスアップやチューニングにまつわる取材経験から、MOTAカスタムの記事展開にも寄与。純正もいいが、カスタムすれば自分のクルマに対してさらに愛着が湧き、人とは違う個性的なクルマにすることで、人生がもっと楽しくなると考えている。

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