【売れてるのはコレ】ランクルvs欧州SUV 価格と性能は比例する? 比較検証します | フレックス

【売れてるのはコレ】ランクルvs欧州SUV 価格と性能は比例する? 比較検証します

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ランドクルーザーと良く比較されている欧州の人気SUVを比較!

トヨタのランドクルーザーーは、実は国内よりも海外で高い評価を得ています。ちょっとしたマメ知識ですが、欧州でランドクルーザーと呼ばれているクルマは日本で言うプラドのこと。日本のランドクルーザーは欧州ではランドクルーザーV8と呼ばれているんですよ。トヨタのフラッグシップであるランドクルーザーは、国内最高峰の豪華さを誇るSUVであることは間違いありません。しかし、欧州に目を向けてみるとランクルを超えるラグジュアリーさを兼ね備えたSUVが多く存在しています。時代がSUVブーム真っただ中ということもあり、今まで車高の低いクルマばかり生産してきたメーカーまでもSUV市場に参入してくるなど、いままでにないほどの盛り上がりを見せているSUV市場。最近ではスーパーカーメーカーのランボルギーニまでSUVのコンセプトモデルを発表したほどです。そして欧州SUV全てに言える特徴といえば、モノコックボディと4輪独立懸架サスペンションを搭載した、オンロード性能がとても高いモデルが多いということです。ランドクルーザーのルーツは軍用のジープで、今でこそ高級志向になってはいますが、リアにトレーリングリンク式サスペンションを採用するなど、中身はクロカン4WDの要素を残したままとなっています。ということで、ランドクルーザーと欧州SUVは少しベクトルが違うのかもしれませんが、実際に比較している方が居るのは事実です。今回はサイズや価格帯がなるべくランドクルーザーと近い車種かつ、人気の高い欧州SUVをセレクトしてみました。人気が徐々に高まっている欧州SUVとランドクルーザーの比較をしていきます!

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ランドクルーザーと比較されている欧州SUVのスペック比較

トヨタランドクルーザー200 BMW X5 メルセデスベンツ GLE ランドローバー レンジローバースポーツ
全長 4,950mm 4,910mm 4,825mm 4,855mm
全幅 1,970mm 1,940mm 1,935mm 1,985mm
全高 1,880mm 1,760mm 1,795mm 1,800mm
排気量 4.6L(ガソリン) 3.0L(ディーゼル) 3.0L(ディーゼル) 3.0L(ディーゼル)
最高出力hp 318 258 258 258
最大トルクNm 460 560 620 600
乗車定員 5~7人 5人 5人 5人
新車販売価格 約514万円~ 約896万円~ 約879万円~ 約860万円~

欧州SUVはどれもランドクルーザーより価格設定が高め、その価値は?

今回比較対象にしている欧州のSUVは基本的にはオンロード性能を研ぎすませたモデルばかりです。前述でも述べましたが、欧州のSUVは本格的なクロカン4WD車をルーツとして始まったモデルではないため、ボディ構造もモノコックボディと独立懸架のサスペンションが採用されています。ランドローバー社はクロカン4WDの専門メーカーとして始まっていますが、レンジローバーはラグジュアリー性とオンロードを快適に高速で走ることに重点を置いて開発されています。となると、この4車種のなかで生粋のオフローダーはランドクルーザーのみということになってきます。ランドクルーザー200系はフロントサスペンションに操縦安定性に優れたダブルウィッシュボーン式独立懸架を採用しているかたわら、リアサスペンションにはストローク量が多く悪路での路面追従性に優れたトレーリングアーム式を採用しています。また、ここで紹介している4車種のなかで唯一のラダーフレーム構造ボディをもち、堅牢性でも群を抜いています。それではここで比較しているそれぞれの欧州SUVの解説をする前に、代表的な歴代ランドクルーザーのスペックも見てみましょう。

車種 ランドクルーザー80 ランドクルーザー100 ランドクルーザー200
販売時期 1989年12月~1997年12月 1998年1月~2007年8月 2007年9月~
全長 4,980mm 4,890mm 4,950mm
全幅 1,930mm 1,940mm 1,980mm
全高 1,860mm 1,890mm 1,870mm
乗車定員 5~8名 5~8名 5~8名
エンジン種類 ガソリン:4.5L
ディーゼル:4.2L
ガソリン:4.7L
ディーゼル:4.2L
ガソリン:4.7L、4.6L
ディーゼル:設定なし
新車時価格 318~403万円 403~569万円 472.8~585.5万円

ランドクルーザーと比較されている欧州SUV車の紹介

BMW X5

実はBMWにとっての「Xシリーズ」は、BMW全販売台数の3分の1をも占めるている重要なシリーズです。そのなかでも「X5」は特に売れスジのモデルであり、Xシリーズのイメージリーダー的な存在。BMWも持てる技術の粋を投入していると言っても過言ではありません。今回比較しているグレードは「xドライブ35d」。245馬力を発生する直列6気筒ディーゼル+8速ATを搭載しているモデルです。X5に乗ってまず驚くことは、ガソリン車と間違えそうになるほど滑らかに回るディーゼルエンジン。ディーゼルエンジンにありがちな「ガラガラ」する感じは無く、滑らかな燃焼音と共に低回転からもりもりトルクが沸いてきます。X5の3.0リッターディーゼルターボは、5リッターオーバーのガソリンエンジンと同等のトルク、560Nmを1750回転という極めて低回転から発生し、ディーゼルターボにありがちな「アクセルを踏んでから徐々にトルクが湧いてくる」フィーリングも極小です。車重は2.2トンとお世辞にも軽いとは言えませんが、その車重を感じさせないほど軽々と加速していきます。大きくて重いタイヤを履いていますが、サスペンションに定評のあるBMWらしくドタバタ感を上手く”いなし”ている印象です。そして、スピードを上げていくとX5の真価が発揮されます。ハンドリングのキレ味や旋回中の安定感はもはやSUVのそれではありません。国産ミドルサイズSUVにありがちな、乗り心地を重視した腰砕け感は全く無く、セダンのようになめらかでシャープなハンドリングを感じることができます。そして安全面です。X5にも自動ブレーキは装備されていますが、ランドクルーザーのセ-フティセンスPやメルセデスGLEのレーダーセーフティパッケージには機能面で若干届きません。しかし、オンロードでの走りの質感だけで言えば、このX5が一番洗練されていると言っても良いでしょう。オーナーさんがSUV車に何を求めるかが”キー”になってきますね。

メルセデスベンツ GLE

2014年からメルセデスはモデルの名称変更を行っていて、SUVもその例に漏れていません。GLEは以前のMクラスが名前を変えたもので、メルセデスのラインナップのなかではアッパーミドルクラスに位置しています。GLEは頂点の「メルセデスAMG GLE 63S 4MATIC」を除いて、3.0リッター V6ディーゼルターボの「350d」のみをパワートレーンに使っています。すべて四輪駆動の4MATICで、ベース/ 本革仕様/ スポーツの3グレード展開となっています。今や進化したディーゼルエンジンにネガティブなイメージを抱いている人はすでにあんまりいないはずですが、それでもやっぱり音や振動の面だけを切り取ればそれなりに「ディーゼルっぽさ」を感じてしまうのは特性上仕方のないところです。しかし、アイドリング振動も相当に抑えられているために、重厚なドアをボンと閉めたところからすでに圧倒的な静粛性がそこに存在しており、エンジンを始動し走り出してもその印象が薄れることはありません。サスペンションの味付けはSUVらしいロールがあるものの、連続したギャップ(高速道路の継ぎ目とか)にふわふわと反応するあたりはMクラスにもあったもの。しかし、揺り返し自体はしっかりと収束させていてまとまりが良く、割とスポーティな印象。内装は豪華絢爛というほどではありませんが、最近のメルセデスらしくまとまりがあります。タブレット端末のようなシンプルな形状を置き、インパネ周辺は若々しい印象です。お馴染みのコマンドスイッチ類を配したコンソールの操作感も上々です。879万円からという価格設定に割高感を感じるものの、オーナーになれば満足感は高い一台です。

ランドローバー レンジローバースポーツ

ランドローバーといえば、ランドクルーザーと同じく軍用の4輪駆動車の製造がルーツにある自動車メーカーです。10年ほど前までは「ディフェンダー」や「ディスカバリー」などの本格的な4WD車の製造販売を得意としていましたが、近年一気にオンロード性能の向上とラグジュアリー化が図られるようになってきました。今回比較対象にしてある「レンジローバースポーツ」ですが、4種類ある「レンジローバー」のうち最もスポーツ性に特化したモデルと言っても良いでしょう。兄貴分の「レンジローバー」は、13,770,000円からという高価格帯から見てもわかる通り、贅を尽くした高級SUVです。しかし、同じ名を冠した「レンジローバースポーツ」はそれとは全く違う性格を持っています。まずドライビングポジションが低く、座っただけでスポーティな印象です。インテリアは豪華というよりも「オシャレ」な印象で、イギリス車らしい洗練された色使いと質感を感じることができます。走り出しはとてもスムーズで荒々しさは感じません。シフトアップは早くすぐトップギアに入り、トルクを生かして低回転をキープする味付けです。普通に走っていればシフトショックはなく、静粛性も高い高級サルーンのようです。エアサスもとても自然で、ダンパーで締め上げたエアサスにありがちなツッパている感を感じることはありません。ZF社製の8速ATはパドルシフトを装備していて、トルコンATながら飛ばしていくとかなり「スポーティ」。ATモードでもSレンジにしておけば、おとなしくなめらかだった「レンジローバースポーツ」が一気にワイルドなキャラクターへと変身します。Sモードでは回転域を上まで引っ張るプログラミングがされていて、「レンジローバースポーツ」の本性を見ることができます。ランドクルーザー、X5、GLEにある凸出た性能はないかもしれませんが、オシャレにさらっと乗りこなしたいならオススメのSUVですよ。

みんなとても良いクルマだけど、お買い得感を考えるとランドクルーザーがダントツ!

ここで紹介した欧州SUVは、オンロード走行のドライブフィールだけで言えばどれもランドクルーザーを凌いでいます。ランドクルーザーはこれらの欧州SUVと比べるとハンドリングの遊びは大きめでスポーティとはかけ離れたフィーリングな上に、旋回性能も「どっしり」とした印象。大排気量を生かしたパワーフィールは他の欧州SUVに引けを取っていませんが、車重の重さは隠せていません。しかし、トヨタも同セグメントのSUVの事は研究しているはずなのに、なぜランドクルーザーはこのようなドライブフィールを貫くのでしょうか? それは、ランドクルーザーがどこまでいっても「オフローダー」であるためです。世界のどこに行っても無事に帰って来れる信頼性と悪路走破性を兼ね備え、時代が求めるオンロード性能とラグジュアリー性を高次元でバランスさせたトヨタのランドクルーザー。しかもそのランドクルーザーが他の欧州SUVの半額近い価格で購入できてしまうという所に、トヨタの企業努力を感じずにはいられませんよね。絶対的な安心感と孤高のスピリットを持ったランクルーを、ぜひ一度所有してみてはいかがでしょうか?

オススメのランクル200・100・80在庫

執筆者

武内 祐徳(たけうち ひろのり)
モトクロス/エンデューロなどダート系2輪レース参戦を趣味としており、マシンを運ぶためのトランスポーターとしてハイエースを所有。学生時代に建築を学んできた知識を活かし、自らハイエースの内装カスタムなども手掛ける。ハイエースやランクルの素晴らしさを多くの人に知ってほしいと自動車ウェブメディアの編集者へ転身。得意な車種はハイエース/ランドクルーザー/ロードスター/ジムニーなど。

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